N研 5

Nため研究所 へようこそ


此処は彷徨えるトリ達が真実を探求する思索の場

過ごし方は自由
  • 併設図書館の論文批評もよし
  • 独自研究成果の披露もよし
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所内のルールはたった二つ
  • 寛容
  • 尊敬
後は自由に思考を羽ばたかせて下さい

研究所長

所長からのお願い

コメント投稿は匿名で結構です。
自分は常任研究員と思えたら、バンドルネームを付記して下さい。

49 件のコメント:

motoさん さんのコメント...

確かに作戦そのものの稚拙さについてはご指摘の通りですね。成瀬の立場に関しての配慮の無さは、ある意味ご指摘の通りです。ただ成瀬は自分が作戦参加を決める事が出来る立場であり、杉下は成瀬が作戦に噛む事自体に遠慮があったのも確かなので、そこの評価は難しいですね。作戦に参加する以上は成瀬がアルバイト先との関係を判断すべき事ですから。

安藤への配慮、という部分について、ひまわりさんが想定される作戦の収め方を三人が考えているのであれば、むしろ安藤を作戦に引き込むべきだったかも知れませんね。安藤の会社内での立場を護る為には、会社内で確実に野口のDVの状態を伝える事が出来る存在がいるべきで、それが出来るのは安藤ですからね。やっぱりいずれにせよ作戦の稚拙さが目立ちます。


ひまわりさんの西崎のN=杉下説、難しくないよ。
現代編での言動をみればそうとっていい部分は一杯ありますよ。

まづ高野が指摘した、弁護士に言ったという『すべてはNのために。俺たちがやったのはそういうことだ』との証言。これは視聴者に西崎のN=杉下をにおわせるには十分です。

また、出所後の援助申し入れや、成瀬を杉下に送り届けた部分なども西崎のN=杉下、とするに十分な証拠といっていいと思います。
奈央子が死んで、奈央子を護る、という当初の行動目標が無くなったわけですから、それ以後の西崎の行動ルールが変わる事は有りなんです。
ですから後の障害は事件の際に西崎が杉下へ語った自分が犯人になる理由を、「杉下を護る為の方便=嘘」としてしまえばいい。そうすれば、立派に西崎のN=杉下説は成立します。

但し一つだけ問題。『嘘』がミステリーにおけるルール違反という部分です(笑)

ひまわり さんのコメント...

motoさん

「成瀬自身が作戦参加を決める事が出来た」=「成瀬の自己責任」ということなら、成瀬を作戦に参加させた罪から希美は自己防衛してませんか?罪になるかどうか、作戦会議の時点では分かりません。でも職場に迷惑がかかり、警察沙汰になる可能性も少なからず感じたはずです。それでも続行したのは、「何か起きても成瀬くんはそれを了承している」=「何が起きても成瀬くんの自己責任」になるから…ダーク希美。成瀬がNであればなおさら、希美のこの行動と心理、放火事件の成瀬への罪悪感をどう教訓にしているのか…私には疑問です。

安藤への配慮について、会社内で野口のDVを伝える事が出来る存在は奈央子の父親います。作戦通りDVシェルターに無事保護され、親に連絡がいけば解決です。確か専務の娘ですよね。
専務「やるね、安藤くん(の彼女)。娘を助けてくれてありがとう」
安藤「いえ、僕は何もしていません。」
野口「安藤くんは年配受けがいいなぁ」
という作戦だったんです、希美の妄想では(笑)


motoさんのおっしゃる通り、西崎のN=杉下説とするには、『嘘』がミステリーにおけるルール違反という問題、これをクリアするのが非常に困難(笑)

服だけ色づけされたシーンが嘘か真実か、これが製作者からの「西崎のN=奈央子は嘘である」という視聴者への種明かしであれば…今のところは、この可能性にかけるしかないんですよね~

成瀬の偽証提案を受け入れた後、希美が何かに気づいたようなハッとした表情をして西崎を見る、そして西崎が穏やかに頷くんですよね。個人的にはこの西崎の表情がすごくツボで、大好きなシーンです。西崎の心から優しさに満ちた表情、そう見えるんです。だから「奈央子を守るため=西崎のエゴが入った偽証提案」、を受け入れた希美への表情としては違和感がありました。でもこれが希美を守るためなら、非常に美しくて切ないシーンになる。あと、公式サイトにある原作者のコメント、『自分よりも大切な人を持つ人が増えたら』、このシーンの西崎に対してだったら、それがまた美しいなって思うんですよ。


しのぶさん
西崎のN=母親、これはあると思います。10年後の希美との再会で、西崎の「この10年には意味があった」は母への償い(呪縛)に対して向き合い自分なりに解消できた、という意味が大きいような気がするんですよね。

匿名 さんのコメント...

匿名です。
N作戦での安藤への配慮ですが西崎に対して希美が
「・・・・ねぇ、奈央子さん無事に連れ出せたら、二人で どっかに逃げちゃいなよ。
本当は奈央子さんと一緒にいたいでしょ?
奈央子さんの幸せばっかり考えないで西崎さんの幸せも考えなよ」と言っていますが
これでも配慮はあると言えるのでしょうか??
シェルターと駆け落ちなら話は全然違うと思われるのですが。

ひまわり さんのコメント...

これね、ひどい台詞ですよね。安藤だけじゃない、誰にも全く配慮してない(笑)

どっか逃げちゃったら西崎は誘拐犯になっちゃうし、成瀬と希美はその共犯になるし。安藤はその友達になりますね。一番罪が重いのは西崎でしょう。

西崎に「幸せも考えなよ」と言いながら、「誘拐犯になれ」って言うのはあまりにおかしすぎる。これはどう考えても台詞をそのまま受け取っちゃいけない部分だと思います。

要は、奈央子を無事に連れ出し、それ相応の対応をしてDV問題がひと段落した後には、奈央子と一緒になるという願望を持ってもいいんじゃない?ということだと思います。「(母親からの呪縛から解放されて)自分の幸せを考えなよ」、つまりここが言いたかったんじゃないでしょうか。そう私は解釈してます。

ひまわり さんのコメント...

すみません、誘拐って言うとまた少し受け取り方が違うかな。

個人的な感覚で知識はないんですけど、人妻略奪は罪にはならないと思います。しかし、DVをしている人は精神状態が不安定だと思うので、どんな行動にでるか予測できない。訴えられたり、警察沙汰にされる可能性はある。そういう意味です。

誘拐にはならないか。ごめんなさい。

匿名 さんのコメント...

そうですか、しかしN作戦を決行することも西崎と奈央子の恋愛を応援するのも
安藤にとって決してプラスにならないので配慮の無さを感じてしまいます。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん

N作戦Ⅱに関しての杉下の罪意識は心中の前後で分けて考えるべきだと思います。
罪意識は心中の後に発生する心理であり、心中前には罪という意識は無いのだと理解しています。作戦参加者の作戦への動機はそれぜれですが、作戦の目標はDV被害者を加害者から救い出す事を目的とした善行という認識のはずです。
作戦前に置いて杉下も成瀬に迷惑を掛ける可能性は考えてたはずです。ですから成瀬が作戦に噛む事には消極的で杉下自身から積極的な依頼はしていませんよね。これが作戦が悪行(お城放火未遂のようなドス黒い感情に基づくもの)であるなら、杉下は成瀬の参加を拒絶していたと思います。善行であるからこそ、成瀬に遠慮しつつ、もし成瀬が自身の判断でそれを守り超えるなら、それは成瀬に対して彼女は感謝する訳です。ですからこの段階で杉下は成瀬の立場に十分配慮している、というのが私の判断です。
それが罪になったのは事件になったから。事件になったからこそ罪意識がリフレインしたという理解です。

安藤の社内での立場に関する配慮、という部分は微妙ですね。確かに成功すればひまわりさんの仰った展開は期待出来ます。ですが失敗した場合(野口夫妻の死亡、という意味ではなく)、例えば西崎がその可能性を口にした奈央子の拒否、というシチュエーションでは、そういう展開は生まれず、野口のDVは会社には隠蔽され伝わりません。野口は安泰で安藤の立場の悪化だけが起きる。やっぱり安藤への影響に思慮が回っていない、という評価になるんですよね〜。

西崎のN=杉下説が非常に厳しいのは、高野に対して西崎が宣言してるんですよね。もしこれがなければ、もしかしたら奈央子の罪を自分が被る、と母親への罪意識からの服役希望の心理の論理的ギャップ中に杉下に対する心理を紛れ込ますという可能性はあり得ると思いますが、一話で宣言しちゃいましたからね。やっぱ厳しいな、という印象です。

匿名さん、初めまして!
ようこそお越しくださいました。ここはNの世界の謎解きに自由に思考を羽ばたかせていただく場所。気楽にお付き合い頂けると有難いです。ルールはたった二つ。寛容と尊敬です。あとはちょっとしたユーモアかな?(笑)

もしよろしければ、私の極め付けの暴論『スカイローズガーデンでの手繋ぎ=成瀬の怒りの決別宣言』説への賛同を!(笑)

ひまわり さんのコメント...

motoさん

心中事件での罪意識は事件後に発生し、その結果放火事件の罪意識がリフレインした、ここは納得いたしました。

つまり…

心中事件にならなければ、放火事件の罪意識がリフレインすることもない。だから作戦会議中に西崎の「傷害事件」や成瀬の「警察に通報」という言葉を聞いても、成瀬に迷惑をかける事態までは想定せず、成瀬と希美で西崎をフォローできると考えていた。また、職場の立場悪化については、申し訳ないと誤る場面もあるので、すごく悪いと思っているけど、善行に協力できるなら良かったという成瀬の言葉から、成瀬の判断であるなら素直に感謝しよう、と考えた。

あってますか?この希美の心理の流れ納得です。


安藤について。motoさんが指摘している、奈央子の拒否=安藤の立場悪化は、野口に作戦内容が全てばれた場合ですよね?

作戦が野口にばれた場合、作戦実行犯の3人が無害で、その怒りの矛先が全て安藤に向くというのは考えにくいです。当然、野口が一番怒りを感じるのは西崎ですよね?西崎は不正に住居侵入ですし、成瀬(と広田さんも?)はその協力者、希美も協力者の紹介ということで訴えられかねない。だから、安藤の立場悪化という結果が出る時は、必然的に他の3人も全員被害が発生すると思います。

つまり、安藤への配慮がない=成瀬にも配慮はない、になりませんか?

いくら成瀬自身に判断を任せているにしても、野口にばれた時、西崎や成瀬が警察に通報されたり訴えられたりするかも、という危機感を全く持っていないのは…やはり配慮がないと思います。(個人的には、希美は安藤への被害を考えた時、西崎や成瀬への被害も視野には入れていたと思ってるんですけどね。)

もし奈央子が拒否した場合、私なりにいろいろパターンを考えてみましたが、「奈央子が拒否=野口に作戦内容がばれて被害発生」、となるには悪い条件が5つほど重ならないと成立しないんですよね。あの時点では、成功する確率と比べれば、「野口に全てばれる」可能性は非常に低い。よって、奈央子の拒否に伴う被害を考慮した上で、希美の答えは「その時は仕方ない」なんだと思います。全員が被害を受ける、その可能性は非常に少ない。だから「見て見ぬふりをするのは嫌でしょ?」の発言、「奈央子を無事に救出できる」という、あの時点で可能性が高い方を優先したのだと思います。


よって結論としては、作戦会議の場面で「安藤にだけ配慮がない」とするには不十分だし、それを根拠に「希美のN=安藤ではない」とするのも、私には納得できないんです。


脱線しまーす。

奈央子が拒否した場合、西崎がその場に残って成瀬と一緒に食事をサーブする姿を想像したんですが…笑える。なんとも奇妙なクリスマスパーティ(笑)ここまでドロドロ状態だと、「昼ドラか!韓国ドラマか!」と突っ込みたくなりますね。ここに安藤が来て、「何で西崎さんがいるの?」の問いには、やっぱり「バイトだ」と答えるんでしょうかね。妄想するのすごく楽しかったです。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん

長文になります。
「傷害事件」「警察に通報」は、加害者は野口、被害者は「西崎 or 成瀬」。
作戦そのものは『善行』ですので、被害側の過去が問題になる事はない。仮に野口が不起訴となったとしても、作戦参加者は野口の悪行(奈央子へのDV)に対する善行(被害者救出措置)を主張でき、それぞれの周囲が三人を咎める事はない。成瀬に対しては『面倒』は掛けるけど『迷惑』を掛けるとは杉下も西崎も取っていないんですね。
奈央子が部屋を出る事を拒否した場合も同じです。野口は三人を訴えません。三人側からは野口のDVが公に主張されますから。だから『迷惑』は発生しないんです。

しかし安藤は別です。
奈央子が部屋を出る事を拒否したケースで考えます。
杉下も作戦に噛んでいたことが野口に知れる。野口は杉下を安藤の彼女、という偽装は続いている。部下の彼女が夫婦関係に割ってはいる行動に参加しているとしたら、安藤が作戦を知らずとも、安藤を野口がどう思うか?心象は良くないですよね。
野口が安藤をどう処遇しようとするか。安藤が社内で野口のDVを主張しても、警察沙汰にはなっておらず奈央子も否定しますから、野口は社内的に安泰で、安藤だけが立場を悪くする訳です。この状態は安藤には『迷惑』です。具体的な不利益が発生する事が目に見えていますので。

この安藤に発生する事が十分想定される『不利益=迷惑』に対しての思慮が杉下に見られない事が『配慮がない』という表現になっています。

ポイントは野口と安藤、野口と他の三人との関係性の差です。三人に怒りが向いても野口には具体的に三人を攻撃する手段がない。攻撃しようにも反撃(DVの公的暴露)がある事が明白。野口と唯一接点がある杉下も野口と縁を切ってしまえばエスケープできる。

安藤はそれが出来ない。野口からエスケープする、せざるを得ない事に三人の行為で陥ることそのものが安藤には『迷惑』な状態であり、野口に対して反撃も出来ないんです。

ですから安藤への配慮がない事と成瀬への配慮がないは等価とはならないんです。
これは反撃手段を持ちうるか、それが自分の周囲へ有効であるかの差ですね。

奈央子の拒否の可能性に対する杉下の発言は、杉下は行動しなかった場合西崎が後悔する事を心配している、と取りました。つまり西崎の納得感への配慮です。成功するかどうかを天秤して判断している発言とは私は取っておらず、むしろ西崎に対する特別な感情の発露、と観ました。

纏めます

作戦が成功するにせよ失敗するにせよ、野口との関係性において自分達三人に比して圧倒的に影響がデカイはずの安藤の立場についてさしたる思考を巡らせていない杉下の状態を観た時、安藤に対して恋愛感情があるなら当然なされるべきそういう関係性についての思考が杉下にはないという事になる。つまり安藤に対して特別な感情が杉下にはない、という推理になるんです。

奈央子が拒否した場合の展開ですか?(笑)ちょっと想像するのも怖いな~
でもその状態は杉下への敵愾心がパンパンになっている状態ですから、まともに食事会にならないと思いますね~。

私個人としては、杉下が自室を出る際部屋を見回した部分を妄想したいですね。成瀬を自室に招く魂胆だったでしょう。当然食事会はつぶれ、飯なし状態。時はクリスマスイブ。西崎は部屋にいないし、作戦に杉下が噛んでいたとなれば、野口との関係から安藤がその後自分と一緒に行動するとも予想出来ない。そうすると…。

冷蔵庫には夕食の準備万端、ケーキもイン状態。恐らく翌朝の飯の準備も。後は…成瀬が杉下の勝負下着を拝んでいる光景が…ああ、妄想が!!(失礼しました!)

しのぶ さんのコメント...

こんばんは。
ひまわりさんの想定された作戦のゴール、スゴイ!と思いました。最初の作戦会議の場面では、確かに!、なるほど、と。
ただ、ここでまた放送時の感覚が蘇ってきてしまい…。事件の日、希美は(安藤のため)野口を挑発して、野口を西崎への暴力に走らせた。ある意味これは希美の望み通りの野口の行為だったはずです。
で、私はこの場面で思ったわけです。「何でここで警察に連絡しないの?」と…。
もちろん野口の発狂度合、暴力が希美の想定以上で、希美はオロオロしてしまったわけなのでしょうが、「野口が手を出した時点で作戦がゴール」、これが3人の確定事項、共通認識であればこの時点で希美は躊躇なく警察に連絡したのではないでしょうか。

この辺りまで考えていたら、motoさんのコメントが入ってきました。安藤好きの私としては希美が安藤に思考が回っていない、これは気になっていた部分なのですよ。だから作戦収束の完全形を知りたかったんです。安藤に迷惑をかけない方法は、希美が作戦に噛んでいることを野口に知られないことだと思うのですが、この辺りは作戦収束形をぼかしていたので何とも言えないですかね。「野口に体当たり」の希美の一言はいささか場当たり的な気がして、その後安藤にも気を使い、とか~。そういう場面、やっぱりなかったかな~。

motoさん、最新投稿の「野望と『成瀬を頼れん』の関係」、以前の大元のコメントからずっと気になっていたんですがコメントできなくてごめんなさい。ほぼ共感しています。そこにたどり着いたmotoさん、やっぱりスゴイ!
それ以後の希美の心理も大分つかめてきたような気がしていて、仮に西崎に感情があったとしても、成瀬に対しては相当歪んでいたとみました。そのあたりはまた追って書きたいと思います。

motoさん さんのコメント...

しのぶさん

杉下が成瀬に四回転位捻れてる事に同意あ!
杉下の魅力はこの成瀬に対する歪みっぷりですね!

ひまわり さんのコメント...

ごめんなさい、私がしっかり書けてなかったですね。「野口に作戦がばれる」という表記では『善行』の作戦がばれるという意味になってしまいますもんね。説明不足でした。

motoさん

3人の中で作戦そのものは『善行』、これは同意です。そして、野口が作戦の『善行』を認識した場合の対応、三人を訴えないも同意です。理由は三人側がDVを主張するから、これも納得です。

主張できるなら、何も問題ないんですよ。安藤も安泰です。別に安藤が社内で主張できなくても、西崎(不倫相手)以外の第三者が主張できれば解決なんです。それが目標だと私は思っているので。つまり、野口が訴えても訴えなくても、専門機関にDVの事実を証言できればいいんです。確証がなければ野口を刑事訴訟はできない、だから奈央子の自白とDVシェルター保護が最も有力なんです。訴訟ができずとも、DVの疑いを相談できれば、親に連絡くらいはできるでしょう。でも、これを西崎が一人でするわけにはいかない。不倫相手として知った事実だから、野口に対して立場が弱くなります。だから、第三者(希美と成瀬)の協力と事実確認が必要なんですよね。

私が先の投稿で書きたかったのは、野口が安藤に被害を与える場合=作戦が『悪行』として野口にばれた場合です。だから、当然DVの事実を掴もうと3人が目論んでることも野口には分からない。「不倫相手が奈央子を連れ去りに来た、成瀬と希美はその協力者だった」、野口がそう捉えた場合は、当然安藤に対する処遇は悪くなり、3人も無害という可能性はなくなる、という意味です。

そして、この安藤および参加者全員に被害が出るケースというのは、「奈央子に拒否されたうえに野口に『悪行』として作戦がばれた」、最も最悪ですが非常に稀なケースです。上にも書きましたが、悪い条件が5つほど重ならないと起こりえません。


しのぶさんの指摘について
事件当日、希美が暴露したことによって希美の期待通りの反応を野口氏がした。なぜここで警察に通報しなかったか。しのぶさんが書かれている通り、希美も想像以上でパニックだったと思います。そして時間的な問題、さらに西崎がナイフを手にした、ここが一番大きいからだと思います。これは「野口は加害者」が大前提である作戦の構図が逆転する可能性がある、よって警察には通報できない、という解釈です。

西崎の立場からすれば、外鍵がかかっていることが想定外、さらに奈央子に対する暴行が目の前で行われている、首絞めてますからね、野口氏は。だから冷静に作戦のゴールを目指すよりも、まず奈央子の命を守ることを優先したのだと思います。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさんへ

ここらあたりの解釈は結構割れる部分だと思うので、自分に煮えているモノは全部書きたいと思います。
野口側からの見た時、三人の行動はずべて悪ですよ。でも野口側からは三人に対する有効な反撃手段はない。例え三人が奈央子連れ出しに成功しても失敗しても。だから三人は良い加減な作戦計画で済ましちゃった。
成功した場合は良いです。おそらくひまわりさんが予想されるように安藤も安泰でしょう。でも失敗した場合(奈央子拒否、計画バレ、野口三人を訴え無い)は安藤は窮地ですよね。ひまわりさんの仰る通り、ワーストシナリオでなかなか起こり得るとは想像出来ないかも知れない。でも、西崎自身が奈央子が拒否するその可能性に気づいたのですから、ありえないケースでは無いし想定されるべきケースだったのに。

それに対する杉下の反応は…

西崎がそれを理由に作戦を実行しなかった場合の後悔については気が回るのに、非常に立場的に脆弱な安藤へ思考が巡っていない

これを対比させると、杉下の安藤への感情に?がつくんですね(笑)

どんなケースも三人には実質的な被害は発生しない筈です。だから詰めが甘くなった。
野口は三人を訴えないですね。訴えれば野口の負けなんです。三人が動機(奈央子のDVからの隔離)を公にしますから。ですからこのケースも三人の勝ちです。ただ、このシナリオは野口側に選択権がある事に気付いていなかったんだと思います。

警察への通報失敗は…西崎がボコられたからでしょう。西崎がボコられたものだから西崎が心配で警察よりそっちに気が行っちゃった、通報なんて頭からすっ飛んだ、という解釈です。なんたって西崎は(逆回転)究極の愛、の相手ですから(笑)

ひまわり さんのコメント...

ここの話が割れるのも、やっぱりそれぞれの人物にどう自分の経験や感情を重ねるか、ということなんでしょうかね。それでも、やっぱり自分も疑問が残るので書きますね。

野口の三人に対する有効な反撃手段がない、3人がDVの事実を突き止めてればの話ですよね?

野口が単に人妻略奪ととった時に、三人に反撃しないのはなぜですか?

motoさん さんのコメント...

ひまわりさんへ

ひまわりさんの質問にお答えします。なぜ野口に三人に対する有効な反撃手段がないか?


一つ
野口が奈央子と西崎の肉体関係を疑っているからです。つまり西崎は奈央子へのDVを知っている事が野口側の前提になります。その西崎に協力する他の二人も当然知っている、と考える。知らなくとも後からでも西崎からばらされます。ですから野口側からは警察へは訴えが出来ません。三人が作戦の動機をしゃべられたら、ひまわりさんが想定された作戦シナリオと同じになります。

二つ
三人と野口の住む世界が違う、という事から、実質的に彼らの生活上に(たとえば仕事)影響を与える、困らせる方法がない。
唯一ありうるとすればシャルティ広田ですが、仮に店に成瀬について文句をいっても成瀬側は野口のDVを理由に抗弁が出来る。野口側が出来る事は、せいぜいもう店を使わない、という位の事です。杉下と西崎に対しては野口は全く反撃手段がありません。
彼らの関係者(例えば親族)への影響力もなく、生活(経済基盤)への脅威を与える事も出来ない。

こういった事情から野口には三人に反撃する手がないんです。

ひまわり さんのコメント...

motoさんの野口が三人に反撃しない理由分かりました。作戦が成功しても失敗しても、「野口から攻撃されることはない」、と作戦会議時点で三人は想定していた、というmotoさんのお考えも繋がりました。そして、「奈央子拒否、作戦がばれる、野口は三人を訴えない」という状況が発生し、奈央子は放置&安藤は窮地、ということですかね?

あとは、奈央子が拒否をした内容ですね。

① DVの公言について拒否
この場合、西崎も成瀬も希美もDVについては触れることができない。であれば、野口反撃できますよね?

② 西崎と共に外へ出ることへの拒否
この場合、野口氏は3人に対して反撃手段がない。であれば、公言してしまえばいいですよね?

また、奈央子が夫を守りたいから①、②を拒否したのであれば、西崎が野口に反撃するほどの情報を持っていないことが伝わる可能性もあります。その場合も野口からの反撃はありえそうですが…


motoさん さんのコメント...

ひまわりさんへ

野口が三人を訴えたとします。三人は作戦動機を奈央子へのDV理由にします。この時野口側はDVが無いことを証明する必要が生じますがそれを野口側が拒否した場合、それ以上の追求は出来ない事が予想出来ます。訴える側が自らの正当性を証明出来ない訴えは維持が困難です。法治国家における訴えは訴える側が相手の過失を立証し、自らの正当性を開示する事が前提になります。ですから野口側は三人を訴える事は無い、と推測しています。
野口側からしたら、DVをしている、という話が外に出るだけで面白く無い状況になりますからね。それこそ奈央子の父親に伝わりでもしようものなら…
だから三人にとっては相当有利なゲームだった筈なんですけどね。

DVへの証言拒否と外へ出る事の拒否を奈央子側の事情として切り分ける事に関しては、西崎の心理面への影響として考えてみると何かとあるかも知れません。まだそこは追えていませんが、野口の三人への攻撃の有効性としてはどちらであっても似たものでは無いかな?

ひまわり さんのコメント...

初期の作戦会議の内容について
(奈央子に電話がつながらない~「花屋のふりをして」の電話前まで)

motoさん、たくさんご意見いただきありがとうございました。作戦会議の内容を、私なりにまとめてみたのでご意見ください。

作戦会議時点で3人が知り得た奈央子の状況
・夫からひどいDVを受けている
・外部との連絡はとれない
・外出もできない
・「不安でたまらない、あなたと話がしたい」

西崎の状況と心理
・奈央子のDVを知る唯一の存在
・不倫相手という位置づけが不利
・奈央子のメールから、自分に助けを求めていることを認識
・助ける=DVから救いたい、野口から離したい
・専門機関へ奈央子本人からの公言が望ましい
・連れ出すために協力者が必要=N作戦2


作戦のゴールは以前投稿したものと変わりません。
「西崎以外の第三者がDVの事実を確認すること」

以下、想定できる場合を書いてみます。

成功 

① 西崎…DVシェルターに保護 → 親や警察に連絡
 (成瀬、希美…野口が逆上したら警察に通報)

失敗

② 奈央子が拒否 → 2人の協力を奈央子に口止めして西崎退散 → 食事会

奈央子を連れ出す前に野口にばれる 

③ 野口が手を出したら警察に通報
④ 野口が手を出さない → 奈央子がDVを主張 → 専門機関に連絡
⑤ 野口が手を出さない → 奈央子がDVを否定 → 被害あり


すごく簡単にまとめたものです。③④⑤は「野口にばれる」が前提になります。そして、「野口にばれる」は参加者全員が不自然な行動をしないとありえないものです。でも万が一ということで、3人が想定したものとして書きました。

⑤の「被害あり」のところは、motoさんとは意見が違っているところだと思います。私は作戦実行者3人+安藤、motoさんは安藤のみという解釈なのかな。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん

そうですね、⑤については野口が訴えた(家宅侵入かな?)場合の、訴えの維持性に対する有効性の見方の相違ですね。
②に関しては作戦参加者側の考えは仰る通りだと思います。
③は当初から折り込み済みですね
④は実質的に発生しますかね?これは結局は連れ出し成功になるんでは?④が起こるシナリオを聴いてみたいです。

ここで一つ問題提起したいと思います。
②がまさにスカイローズガーデンで起きたのですが、この時奈央子は何を狙っていたのか?なんですね。
奈央子自身が『杉下を連れ帰ってくれ』と西崎に懇願しているのですが、奈央子の本当の狙いはただ杉下を排除する事だけだったんでしょうか?私にはそうは思えないんです。
奈央子が狙っていたのはいわゆる『修羅場』の演出だったんじゃ?と思うんですが、ひまわりさんはどう見ます?

ひまわり さんのコメント...

motoさん、お返事ありがとうございました。

まず、④について。
これは、原作の西崎の供述に近い場面の想定です。野口に対する恐怖心によって、奈央子自身で行動できない時、でも救済を求めている時です。原作のように恐怖からうずくまって動けない、ドラマで見られた過呼吸のような症状が出た、またはDVによって酷く体が傷つき動くことが難しい、などが想定されるかと思います。対応している間に野口にばれた、すぐに専門機関に連絡という感じです。救急車の方がいいのかな。②との違いは、②では奈央子放置、④では奈央子救済になります。

⑤について。⑤は②とセットです。どちらも奈央子は救済されません。

「奈央子の拒否」にもいろいろ理由があると思います。まず思い浮かぶのは、西崎が母親との過去を奈央子に重ねた場合に想定されること。「野口に嫌われては生きていけない、傷ついている野口をこれ以上苦しめたくない」、と奈央子が判断した場合、西崎には速やかに退散して欲しいと願うでしょう。ここで退散出来れば3人は無害です、これが②。

⑤はここで野口にばれてしまう場合です。その時、奈央子はどうするか?野口に嫌われないように、西崎を切る。実は西崎はストーカーだった、そのせいで不倫の噂が流れた、今も私を無理やり連れ去ろうとした、などの狂言をした場合、西崎は立場が悪くなります。

もう一つ別の理由も考えられます。奈央子の体にDVの痕跡がない場合です。跡に残りやすい西崎の火傷や切り傷と違って、奈央子はアザがほとんどです。酷いアザでも1カ月もあれば治るようです。西崎と奈央子が直接会ってから2カ月半ほど経ってますので、それ以降全くDVを受けていなかった場合、DVの事実が分からなくなってしまいます。これも非常に可能性は低いわけですが、万が一の場合は非常に立場が悪くなります。当然、奈央子自身も公言できませんし、よって拒否するということになります。この場合も、速やかに退散すれば問題はありません。

一番厄介なのは、上記の内容が併発した場合です。痕跡も消えた上に、野口にばれて奈央子が西崎を切った場合、これが⑤の最悪のパターンです。


motoさんの問題提起について
確かに!!原作の印象はmotoさんの『修羅場の演出』という言葉、すごくしっくりきます。ドラマでは‥ぼかされているのでしょうかね。ドラマの印象からは、まだしっかり考察できてません。違和感は感じたシーンでしたが、それが何の違和感か…まだ自分には分かりません。もし良かったらmotoさんのお考え教えていただけますか?

motoさん さんのコメント...


ひまわりさん

DVの痕跡が消えているケースというのは、私も全く想定していなかったですね。登場人物たちも想定していない。まあ、西崎にメールを送った時点ではしっかり野口が烙印を押していますので、この時点では心配する必要も無かったですけどね。

西崎には烙印がない、という状態というのは想定出来なかったでしょうね。DVを受けているからこそ、精神が不安定で助けを求めている、という判断だったでしょうから。少なくともメールが来たタイミングではその可能性は全く考慮外でしたね。

西崎と連絡がつかなくなってから、西崎が安心していたのに実は杉下・安藤情報では自分があっていた時以上に症状が悪くなっているように感じられる。
西崎にはまったくその可能性は考慮に無かったですね。
もっとも杉下も西崎のDV話を聴いて、疑っている様子は無いですね。成瀬もそうです。先の読める成瀬がその可能性を考えているそぶりがないので、西崎の話と杉下の直接観察した話を聴いて、その可能性は排除した、という事かな?

ただ、仮にそうだったとして、実質的な攻撃手段として野口が取れる行動というと、家宅侵入での刑事上の訴えと民事での名誉毀損かな?

でも奈央子の状態については多数の証言と病院の診察、西崎に送ったメールなどから、かなり危うい状態でそれを西崎が誤解する、というシナリオは十分立ちそうですし、西崎たちの意図と野口側の実質的被害の無さを考えると、不起訴処分でしょうね。民事でどうか。曲がりなりにも法学部の西崎がいますから、そのあたりの算段ぐらいはしていて欲しいですね(笑)

でも、DVの痕跡が残らない状態とはつまりは西崎が望んだ状態とも言えるので、それも有る意味西崎の勝ちといえるような…(笑)

奈央子の修羅場演出についてでが。
奈央子の狙いは、離婚ではないですよね。その後の彼女の言動から察するに、野口と分かれたいわけではない。そう考えると奈央子の狙いは恐らく野口との関係性の逆転ではないかな?共依存関係にありつつ、主導権は野口側にあるように見えた二人の関係を奈央子主導に夫婦の関係をひっくり返すのが彼女の狙いだったのではないかと。

おおよそこんな感じ?
「ほら、安藤君との恋人関係を装って近づいてきたこの女は別に彼氏がいるのよ。こんな嘘を平気でついてあなたを利用としている女のどこがいいの?私はあなただけ。どんなときでもあなたを裏切らない。この女との事は無かった事にしてあげるから、私のところに帰ってきなさい…」

もっとも、奈央子が期待したシナリオが成立するかは?ですがね(笑)


しのぶさん
杉下の、成瀬に対する歪みっぷりって、私も凄いと思います。
彼女って、基本的にはお嬢様気質だと思うんです。思考する事はそれほど得意じゃなくて、感覚優先。誰に対しても基本優しくて八方美人で押しに弱い、夢見るお嬢さん。それが基本的な性格だと感じています。
でも、成瀬との関係以後の彼女の特性って、(私的には)全部成瀬の影響による特徴なんですよね。安藤が好きになった杉下って、成瀬との約束を実現せんが為の彼女の行動特性なんですよ。つまり成瀬という存在が杉下の行動特性にまで影響している。安藤が成瀬に言った「杉下は常に誰かを頼りにしていたよ、それは君だろ?」というセリフは、そういう風に観たほうがいいような気がしています。

ひまわり さんのコメント...

⑤についてもう少し考えてみました。

⑤-1 奈央子が西崎を切る → 野口が3人を通報 → DVを公言
⑤-2 奈央子が西崎を切る → 野口が通報しない → 専門機関に連絡

⑤-1は、奈央子の心情が分かる西崎には公言できないかもしれません。しかし、希美と成瀬はできる。あるいは奈央子がDVを受け続ける苦しみ、DVが愛でないことを知っている西崎だからこそ、公言して奈央子を救う選択をするかもしれませんね。野口が通報できる内容は、西崎「住居侵入、略取未遂」でしょうか。初犯なら重い刑罰にはなりそうもないですね。成瀬はその協力。罪自体は軽いですが、初犯じゃないのでどこまで取り調べられるかが分からない。

⑤-2で3人が追い出された後、奈央子が西崎を切ったとしても野口は奈央子に暴行するかもしれません。西崎は放っておけないと思います。現行犯で通報してしまえば、奈央子は救出されます。から騒ぎで終わってしまっても、ドアチェーンや監禁の事実を公表できるので、公言する場合と同じ状況になります。

「DVの痕跡がなくなる」、これが3人の中で想定されていないなら、安藤に被害が出る場合はないように思います。



修羅場について
私も原作の印象はほぼ同じです!奈央子が野口に対して優位になろうとしていた、そこまでは読み込めてませんでした!!

「奈央子の復讐=希美の本性を暴く」、みたいな目的と私は思っていました。なるほど、野口氏のことも考えていたのであればすごく面白いですね。ドラマでは、安藤がプロポーズすることを奈央子は知らなかったんですかね。知ってたとしたら、なおさら復讐っぽくて面白いなぁと思いました。

motoさん さんのコメント...

奈央子が安藤の意向を知っていたか?ですか。
どうなんでしょうね?それを伺い知る描写はないですね。

安藤がプロポーズするのは会社の人事(ダリナ共和国への赴任)とセットですから、将棋の勝負がつくまでは野口も話すつもりは無かったんじゃないかと思います。
確定できない会社人事については、例え家族でも話せませんよ。勝負がついて野口の勝ちが決まった段階で、杉下には内緒で奈央子にも話すつもりだったんじゃないでしょうか?

もし事前に奈央子が野口から安藤の意向を聴いていたとしたら、安藤が杉下を野口から引き離してくれる可能性がある訳で、あのタイミングでの奈央子の計画実行とはならず、西崎に一旦帰ってくれ、と言ったんじゃないでしょうか?
それでも奈央子は書斎の二人の処に西崎が入っていく事を望んだ訳ですから、やはり奈央子は知らなかった、と判断していいと思います。


奈央子の皮膚にDV痕が無かった場合についてですが。
連出しさえできれば、西崎はDVを主張できるんじゃないかな?
皮膚に残っていなくても精神面ではその痕跡が残っている可能性が大です。精神鑑定を要求出来るでしょう。それに奈央子は子供を流していますから、医療機関にカルテが残っているはずです。DVの事実が証明は出来ないかも知れませんが、流産の理由としてDVである可能性を排除出来ないなら、西崎としては十分です。また捜査機関・DVシェルターもDV被害者がDVの事実を隠蔽する特性を知っていますから、奈央子及び野口が拒否してもその可能性には注意を払うと思われます。

奈央子の精神状態が相当悪いのは幾つも証言をとる事は可能でしょう。野口自身が奈央子が外にフラッと出たから鍵を付けた。と言っている。コンシェルジュ側にも記録が残っているはずです。コンシェルジュ側も奈央子の状態を了解していたと思われます。しかし恐らく野口は精神科等で奈央子の状態を見せていないと思われますので、このあたりも逆に怪しまれるでしょう。確かに西崎は野口のDVを証明出来ない可能性はありますが、DVである可能性さえ公に出来れば十分戦える、と観ました。このシナリオの場合相当時間が掛かるでしょうね。そうすると野口側は負けないかもしれないけれど、勝つわけでもない。でも確実に勝ちうる攻撃対象(安藤)がいますから、そちらに矛先が向かう、というのはありうると思うな。安藤がこの状況から逃れるには野口にひよる、ぐらいではないかな?もしくは事件発覚後すぐさま会社に報告して野口からの隔離を申し入れる、とか。

連出せなかったとしても、個人的には十分戦えそうな気がしますが、でも、このあたりまでくると、そっちの専門家の領域の判断ですね(笑)知識のないモノとしては想像の域を出ません(笑)

ひまわり さんのコメント...

確かに!「安藤のプロポーズを奈央子は知らなかった」、納得いたしました。本当に、いろいろな悲劇が重なり合った結果なんですね、スカイローズガーデンの事件は。


「DVの痕跡がない」場合は、motoさんのおっしゃる通りで、3人が訴えられた場合でも、連れ出し成功なら長期戦でDVの主張が通るかもしれませんね。しかし、野口側が訴えている内容も事実で、西崎の「住居侵入、略取」も罪は罪。ここも追究はされるでしょうね。だから、結果は不起訴でも、特に成瀬については長期戦になればなるほど好ましい状態ではないと思います。よって、私は3人も無害ではない、そう思います。安藤については、motoさんのご指摘通りのことが予想できます。

なので、安藤に限ってまとめると、作戦会議において①~④は安藤無害。⑤も⑤-1、⑤-2は無害。「DVの痕跡がない」時にだけ、安藤に被害ありとなります。

そして、この「DVの痕跡がない」というのは、motoさんの投稿にもありましたが、成瀬でも想定が難しいケースになりますので、「希美が予期できない=安藤に配慮がない」とはならないと思うんです。よって、この作戦会議が「希美のN=安藤ではない」という根拠にはならないと、私は思います。


話題それますm(_ _)m
原作のあとがきから、原作者はこの作品で「立体パズルをつくりたかった」とありました。『登場人物たちは、最後まで誰が嘘をついているか分からない。…読む人だけが立体パズルを組み立てることができて、最後には、そうかこんな形式だったのかと分かる小説を書きたかった』と。

これを受けて、やはり「西崎のN=希美」はありかも?と思ったんです(笑)以前ご指摘いただいた、1話の高野の前で宣言している、このシーンは嘘の塊だと私は思うんですよ。やはり西崎の証言は怪しい。

長くなりますので、投稿を分けたいと思います。連投になっちゃうかもしれませんが、「西崎のN=希美」説をちょっと掘り下げてみようと思います。

ドレッサー関係は…!?落ち着いたんでしたっけ‥??

ひまわり さんのコメント...

連投失礼します。

『西崎のN=希美』説について。1話の高野と西崎の会話が真実か嘘か、考察してみました。


高野「殺してませんよね、西崎さん。あなたの自供が裁判の決め手になりましたが、この事件の犯人はあなたやないですよね。」
西崎「なんでそう思うの?」
高野「すべてはNのために、俺たちがやったのはそういうことだ、担当の弁護士にそう話してますよね?」
西崎「言ったっけ?覚えてない。」
高野「Nって何ですかね?」
西崎「イニシャルだよ。野口奈央子。俺のせいで殺された哀れな人妻。」

西崎が犯人ではないと疑っている高野に対して、西崎はいとも簡単に「奈央子のため」を伝えている。ここが非常に不思議です。奈央子を守りたいなら、「覚えてない、分からない」で貫けばよい。「犯人は西崎ではない=西崎は奈央子のためにと言っている=奈央子が犯人でその罪を被っている」と、高野が判断してもおかしくない流れです。逆にそれを狙ってやっているような印象を受けます。

そしてこの後、高野は

高野「俺たちって誰ですかね?あなたと誰でしょうか?」
西崎「何が聞きたい。」
高野「あなたが誰のために罪を被ったのかです。」

と聞いています。つまり、高野の中では「西崎のN=奈央子」に納得していない。「誰=奈央子以外」の可能性を視野に入れている。西崎のN=奈央子を疑っていることが西崎にも分かりますし、視聴者にも伝わります。

この高野の反応を受けて西崎は

西崎「あんた、この女がいなきゃこの世には何の意味もないと感じたことがある?俺はある。俺は俺の大事な女を殺した奴を殺した。…奈央子のことだけを思って刑を受けようと思った。」

と、警察での供述場面とほぼ同じ証言をします。つまり、自分は奈央子のために野口を殺した、という流れに戻したんです。そしてすぐにその場を立ち去ります。高野に危険を感じたからじゃないですかね?

ここの会話の流れ、西崎の対応を考えると「西崎のN=希美」はありえるんです。「西崎のN=希美」を隠すためには、別の女(奈央子)との関係を膨らませるほどカモフラージュできますから。捜査機関に対しても、高野に対しても、真実を暴こうとする対象に対しては「奈央子を思っている西崎」を演じることで、本当に守りたい人(希美)を隠しているような気がします。

1話と8話の、西崎の「奈央子のために」は嘘である可能性がある。そう視聴者が判断できる材料もある。最終話は西崎が嘘をつく必要がない相手(希美)だから、嘘であるという判断材料がない。だからルール違反なんですよね。しかし、同じ内容をその後ずっと捜査機関に嘘として伝え続けているということは、起点である希美への発言も嘘である可能性は出てくる、ということになると思うんです。

そして、西崎&成瀬のN=希美が成立した時、スカイローズガーデンで希美の究極の愛がどのように発動したか、これが非常に面白いんですよ。まさにイヤミスです(笑)


しのぶ さんのコメント...

ひまわりさん、ドレッサー問題片付いていませんよ~。motoさんの期間限定西崎説の一部に私が疑問を持ったところが出発点、それに関してmotoさんも了解してくれた(?)はず?
だけどこの問題は複合的に見ていった方がいいかもしれないので、膠着状態でかまいません。

motoさんとひまわりさんのやり取りがためになるし、とても勉強になるので少しの間思考停止していました。しかし確信はありませんが『安藤に配慮』の場面見つけてしまったので、すみません、話題を蒸し返します。

作戦2における不確定要素と不安分子は安藤だと思います。にもかかわらず、西崎と希美が安藤に計画を打ち明けようかの話し合いの場面もないという、何という不親切な!ドラマですね。
安藤に作戦打ち明けた場合
・安藤は知らないふりはするが、邪魔はしない
これでokだと思います。
しかし
・反対されて事前に計画バレ→最悪
これはないと思う、希美の立場(偽装カップル)からの自分の立場も危うくなるわけですから。この頃の安藤の真っすぐな性格からもないと思いたい。
厄介なのは
・西崎・奈央子側と仕事関係(野口側)の板挟みになる
主に精神面で仕事への影響が出ること。しかし場合によっては、つまり計画バレした時仕事上で多大な不利益を被る。
これに関して安藤には何も知らせないという(特に希美の)配慮があったのではないかと思いました。

作戦会議上で希美は「安藤は関係ないから」と言った。それに対し西崎は何も言わず頷くだけでした。
「それしかないか…」、その選択肢以外ない、と踏んで頷いたものと考えました。
この少し前、奈央子連れ出し後、野口が成瀬に八つ当たりして、希美「体当たり」の発言があります。野口が成瀬に八つ当たりは、計画バレではなく単純に怒りの矛先を知らない人にぶつけた、と考えられ、それに対し希美は「野口さん、やめてください、落ち着いて」くらいの感覚ではないかと思います。つまり計画バレは特に希美には最初から考慮にないのです。成瀬もですが、希美は当初から暴力、そして警察沙汰に消極的でした。だから「あとは成瀬君と私に任せて」と言ったのだと思いました。
計画バレさえなければあとは何とでも野口を言いくるめられる、と踏んだのだと読みました。

え~、物語はとしてそこまでの筋書きはないと思いますが、というより物語としても考慮に入れていない気がしますが、一応その後を付記しておきます。私的に脱線部分ですが↓

成瀬と同じ制服を着た西崎ですが、マンションを出る際奈央子と距離を置けば問題ないかな、と思います。コンシェルジュに対してはもう一人は急用で先に店に戻ったとでもいえばいいかと。というより計画バレさえしなければ、野口がもう一人の給仕の存在など気付けず奈央子は部屋が開けられたスキをみて一人で逃げ出した、普通はそうゆう思考になると思います。
防犯カメラで西崎が特定できなければ、成瀬も希美も後からでも何とでも言える気がします。


で、問題の希美の配慮の場面ですが、8話の橋の上での安藤と希美の会話です。
希美は「元同級生が~」と計画に絡むようなことをペラペラしゃべります。安藤に計画を打ち明けるかどうか、だったのでは?と少し感じはじめました。その後安藤が海外赴任の話をし初めたところで「え?」とまるでショックというような感じでした。ですがこれは、安藤の仕事の重要さを改めて認識した場面、ととってもよさそうな気がします。これを受けて、「安藤は計画の蚊帳の外に置かなければならない」という希美が決意した瞬間だったのではないかと思いました。それを受けての「安藤は関係ないから」なのではないのかな?と。

また、「奈央子に断られたら~」の西崎と希美の会話の場面ですが、(これは後々の検証にもよりますが)希美としては何としても希美自身のために計画実行をやりとげたかった、そのために西崎の背中を押した、ととっています。それと目の前にいる西崎に配慮するのは当然だと思います。(その後西崎に思いを馳せる表情がありますが、これも後の検証ということで)
また、仮に奈央子に断られたとしても、速やかに西崎が撤退すれば何事もなく済む、と希美は考えたのだと思います。給仕の制服を着ていることで奈央子に計画(またはその一部)は伝わりますが、野口に不倫相手の事を伝えることになる計画の事は奈央子から野口には言えないはずだ、と踏んだのでしょう。
ひまわりさんの言う狂言などは十分あり得ますが(特に視聴者目線で)、西崎にはそのような奈央子はイメージできず、また希美も西崎の想う奈央子のイメージを刷り込まれていたため(洗脳?)この場合も野口に計画バレを起こさずに済む、と。
(個人的には希美は奈央子から自分に発せられる邪気に気付かなければおかしいだろ、とは思いますが愛が絡んだり色々あると、不自然なことを都合よく解釈してしまうことは現実でもあることだと思います。)
一つ言えるのはほかの二人もそうですが特に希美は成功という青写真しか描けていなかったということです。なぜそのような思考しか持ちえなかったか、が私としては鍵なのではないかと考え始めています。

安藤への配慮、は以上のことからあったと思います。(ひまわりさんの想定ゴールとは真逆になってしまいましたが。)
「安藤説」を生かしておきたいという気持ちも私にはありますが、それよりも希美が大切な友人である安藤にほとんど気が回らないというのはちょっと考えにくいというか、そういう意味で書いてみました。


ひまわりさん。
西崎のN=希美だとすれば物語がひっくり帰りそう。そういえばやはり放送当時同じような疑問を抱いた覚えがあります。これは爆弾ですね!

motoさん。
成瀬への歪みの部分はさらに詰めています。作戦2の頃は希美の中で「究極の愛」が2層構造、あるいは3層構造になっていたのではないかと思い始めています。まだ漠然としていて纏まってはいないのですが。

ひまわり さんのコメント...

しのぶさん!私も同じ印象です!

野口の八つ当たりに希美の体当たり=「野口さん、落ち着いて」の解釈、「あとは成瀬くんと私に任せて」=「計画は秘密のまま野口を言いくるめられる」の解釈、全く同感です!

作戦会議の内容①~⑤まで書きましたが、3人の中では①と②が主である作戦内容だったと思います。つまり、①奈央子を連れ出してDVシェルターへ保護か、②奈央子に断られたら速やかに西崎退散、のどちらか。野口に作戦がばれるなんて大前提として絶対あってはならない。これは3人の共通認識であったと思います。

しのぶさんと違うのは、「警察沙汰にはしない」というところかな。私は、成瀬が口にした「警察に通報」、これは3人の中でありだと思っています。だから、①で野口が手を出してきたら迷わず通報。でも西崎が提案した様に、野口を挑発するようなやり方、これは3人にも不利益が生じるかもしれないので、「(こちらが挑発するような)暴力はなし」なんだと思います。西崎が奈央子を連れ出した場合、野口が成瀬に八つ当たりしなければ、当然成瀬と希美も何も存ぜずというふりをして、野口を気遣うなり一緒に探すなりの行動をとると思います。安藤が来ても同じ対応をするでしょう。野口が警察から呼ばれるなど、ひと段落したところで安藤にそっと「実は西崎さんがね…」と耳打ちして終わりという感じかな。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん

一話の西崎と高野の会話は私も以前考えた事が有ります。
確かに西崎のN=杉下、はその後の『すべてはNのために』の証言と合わせて非常に魅力的ですよね。
私はその際、高野が疑ったのは『西崎が犯人』の部分であって、西崎のNそのものではない、と判断しました。成瀬と高野がさざなみの真相について話しした際の高野の『それぞれに大事なNがおったそうだな』の会話で成瀬の言葉を素直に受け止めているんです。西崎のNを疑うのであれば、成瀬のNの発言も素直にとってはいけないのでは?

西崎が奈央子を疑う流れを断ち切ったのは素直にとっています。彼にとってはまさに奈央子に嫌疑が向くのを阻止するために自分が犯人になったんですから。私には自然な反応に思いました。

それと『西崎のすべてはNのために、俺たちが…』の俺たち、には安藤が含まれていません。西崎から見てあの時の安藤は取引の相手であり、共謀者ではないからです。
あの時点で、安藤が杉下のために口をつぐむ、と予想し得るのは成瀬だけです。
だからこのセリフはつり、そう判断しました。

それと、高野が疑っていたのはその後の流れから行くと成瀬だと思うんです。
で、実際ドラマ全体として成瀬がスカイローズガーデンでの犯人?みたいな雰囲気を醸し出そうとしてましたよね。

と、ここまで書きつつ、ふっと感じたのは、結局高野はスカイローズガーデンでの真相をどのように理解したんでしょうかね?彼そのものはあくまでさざなみの真相がターゲットだったから途中でやめましたけど…なんかそっちが気になってきた。

確かに西崎が杉下に話した動機の中にすり替えが潜む可能性はありますね。
そこは確かに感じます。そこを破れれば、どんでん返しが成るかも(笑)

ひまわりさんに期待!です。

しのぶさん、ただいま家族サービス中につき、もうちょっと時間くださいねー。忘れて無いですから(笑)

ひまわり さんのコメント...

西崎のN=希美について

motoさん

高野が成瀬のNを全く疑わない、これは高野の心境が変化したせいだと思います。

西崎と話している高野は、さざなみ事件においてもスカイローズガーデン事件においても、成瀬と希美を容疑者の一人として疑っています。しかし、成瀬のNを聞いたときの高野は放火事件の全容を知っています。成瀬も希美も罪を犯していないことを理解していますので、疑う対象から疑って悪かったという対象に変っています。だから、成瀬のNも疑うことはないし、希美にも「もう追わんよ」と言える高野に変化するわけで。当然、二つの事件で成瀬と希美が異なる関わり方をしていること、これは高野目線では理解できないことですから。あとは初対面の西崎と違って、高野と成瀬の間には絆があります。なので放火事件が無罪と分かれば、あとはすんなり成瀬を受け入れられたように思います。

あと、西崎が高野を恐れている場面はもう一つ、のばら荘に高野が来たときですね。この場面では、野原のおじいちゃんにさえ西崎は本意とは違う言葉をもらします。

野原「あんたなら希美ちゃんの連絡先分かってるよな」
― 間(BGM挿入)―
西崎「知るわけないだろ、俺が」

この時、西崎は希美のことを調べ始めている、あるいは既に知っていることが予想されます。まだ調べてなくても、調べる気はあったでしょう。しかし、野原さんにも気付かれないよう振る舞ったのは、高野への警戒だと思います。そして、上の会話どう思います?「知るわけないだろ」と答えるまでの、西崎の間は何?せつない顔と、せつないBGMがここから流れる理由は何?って考えると、「西崎のN=希美」がどんどん裏付けされていくんです(笑)

西崎の『すべてはNのために、俺たちが…』の俺たちに安藤が含まれていない、というmotoさんのお考えに同感です。根拠は違うかもしれませんが、私も安藤は入っていないと思います。以下は、私の考えです。西崎が事件後『Nのために』動いた人物として、確信があるのは成瀬だけ。希美は『Nのために』動いたであろうという期待を持っていた、という感じかな。だから、成瀬と西崎は事件処理段階から、運命共同体というか…ほとんど接点がないのに、実はほとんど話さなくても分かり合えてしまうような関係になったと思っています。それもあって、西崎は出所後に真っ先に成瀬に連絡したり、成瀬も何度か府中に差し入れに行ったり、という行動が出たと解釈しています。

ひまわり さんのコメント...

フラッシュバルブ記憶について

以下『閃光記憶』とします。

閃光記憶のシーン、これもいろんな捉え方ができそうです。なので私の解釈はあくまでその一つ、さらに自分の考えを裏付けしやすいように解釈しているところがある、とまず断っておきますね(^^

では閃光記憶の私の解釈です。

閃光記憶のシーン、大きく分類すると3種類あります。

① 瞬きのシーン(目のドアップ)
② 表情のシーン(顔のドアップ)
③ 演技のシーン(肩から下の体などが含まれ、瞬き以外の動作も入る)

①は最も閃光記憶という言葉にふさわしいシーンです。製作者が瞬きを撮影するためにとったシーンです。②と③は、表情や演技を撮るために撮影し、後から瞬きに合わせてシャッター音を入れたと思われます。

なお、①~③で演出上かっこいいから、という理由でシャッター音いれてませんか?と疑いたくなるシーンがいくつか。例えばCMに入る直前、過去と現代の行き来の直前のシーンです。ここでも閃光記憶のシーンが幾つかあるんですが、これを考察に入れようか迷いました。

というのは、奈央子が電話ボックスごしに野口を見たときの閃光記憶、これCMの直前なんですけど、CM後って少し前のシーンから再生されるじゃないですか。するとこの奈央子の閃光記憶、CMの後はシャッター音がなくなってるんですよね。DVDにもありませんでした。時間を行き来する際のシャッター音も、瞬きに合わせてシャッター音を入れているか、行き来する際の写真の一枚目として入れているのか判断しかねるんです。

ということで、まずCM前と時間の行き来前の閃光記憶を省きました。また、①は俳優さんの目に相当カメラを近づけないと撮れない絵です。瞬きだけをとるために撮影していると思われます。よって、①のみを『閃光記憶』、②③はその『閃光記憶』が蘇る場面や結びつく場面として考察しました。今日はとりあえず希美の①を羅列してみます。


希美の閃光記憶

① 成瀬が桟橋から海にダイブする直前
② バルコニー演説直前の朝日
③ さざなみ炎上中
④ 野口との対局 飛車をひっくり返す直前
⑤ 野口に作戦の暴露をする直前

以上です。意外に少ない(笑)

私は以前投稿したように、トラウマ(心の傷)が生まれた場面ととっています。希美の閃光記憶に関しては、トラウマ=大切な人に対する『罪悪感』が生まれた場面、と私は捉えています。みなさんの印象はどうですか?

motoさん さんのコメント...

ようやっと帰ってきました!

ここ何日間か溜めたものは明日から徐々に返して行きますね。
ひとまずご報告です。

motoさん さんのコメント...

しのぶさん、

安藤に計画を話した場合の、安藤の反応ですが、黙認しますかね?
安藤って基本的に合理主義者で自分の理(=利?)に目ざとい。作戦は自分には何も利はない。しかし不利になる可能性は幾らでもありうるように見える。そのような作戦に安藤が理解を示すとは思えないんですよ。

だから配慮がない、というより言えなかった、というのが正しいかもしれませんね。
私が安藤の立場なら、『勘弁してくれ!』と言いそうです。

西崎の『それしかないか』感が自分にとっての安藤への配慮のなさ感なんです。それしかない、と感じるような事をやっちゃった。ここが私には安藤の不利益の可能性より奈央子の救出実行を優先したように感じる部分なんですよね。

杉下に失敗のイメージが無い、の部分ですが同じに感じました。『やっちゃえ、やっちゃえ』感満載?ですよね。これ、成瀬の影響でしょう。ある意味杉下は成瀬との事でこの作戦に勝負賭けてましたよね。作戦当日はルージュを引いて、ピアスして、パーソナルカラーのイエローのカーディガン。恐らく数少ない?勝負下着で冷蔵庫の中にはケーキ…いかん!妄想が!(笑)その分安藤の事が疎かに?

と、同じものを見ながら全く逆の世界を見ている自分はどうなんでしょう?

motoさん さんのコメント...


ひまわりさん
確かに西崎が高野に対して偽りを言っている、という可能性はありますね。自らのNも含めて。ちょっと考え直しました。杉下が高野に対して偽りの証言をしていますから、西崎も偽りを述べている、という可能性は排除すべきではないですね。

スカイローズガーデンでのトリックと同じく、心中の前後で西崎の行動原理が変化している、という解釈は有りえます。西崎の杉下への感情が隠蔽されている、と考えこれを杉下との対として考えると、以下のあたりが論点になってきます。

一つ目
杉下に話した自分が犯人になる、という動機部分。奈央子を庇う意志が示されている点。これは既出ですね。

二つ目
杉下に類例を求めるとすると、事件前に杉下に対する感情を示唆する描写が必要だと思うのですが、それが(今のところ)見当たらない。全て事件後なんですね。事件後しか存在しないとなると、『罪滅ぼし』的な解釈を抜け出せないように感じます。

三つ目
ミッシングリンクを示唆する言葉。杉下なら『究極の愛』の定義のようなもの。

四つ目
西崎のN=杉下として視聴者が了解しうる事前のエピソード。例えば杉下で言えばさざなみ

で、今のところの私の感触としては、西崎の行動は『罪滅ぼし』の範疇なんですね。確かにそれはある種の杉下に対する愛とも言えると思います。ですが、それが事件時のN=杉下、といえるかはまた別問題のように感じています。

どこかに突破口は無いですかね!
私が漠然とですが感じているのは、二次作品にもちょっと匂わせましたが西崎は杉下に母性を観ていたのではないか?というものです。
ここら辺りから崩せないですかね?

motoさん さんのコメント...


ひまわりさん

すごい!すごいよ。
ここまで調べた人、多分いないでしょ。
3類型に纏めた人はいないと思う。

そうすると、以前から意味を図りかねていた、ディキャンプに出かける際にツリーを観ての杉下のシーンは3.になるんかな?
ひまわりさんの分析だとリフレインという事か。このときは何をリフレインしたんだろう?

列挙してもらった各シーンについての解釈ですが。
成瀬がダイブするところと、バルコニー演説は杉下の心的外傷が生成された部分といっていいのかな?この二つはどちらかというと、ポジティブ要素では?
後からネガティブな記憶と供に想起されるシーンとして出てくる可能性はあるものの、その瞬間そのものにはポジティブもネガティブもないのかも、という印象です。

でも、とにかく瞬き&シャッター音に類型を見出し、それぞれが別の意図で演出されている可能性に気付いたのは、さすがです!

ひまわり さんのコメント...

motoさん

『西崎の杉下への感情が隠蔽されている、と考えこれを杉下との対として考える』というのは、motoさんの希美のN=西崎の部分と対として考えるということですか?それとも、杉下のN=“〇〇”とした時に必要な論点ということでしょうか?挙げて頂いた論点を自分の中で整理できてないので、取り違えて解釈してたらごめんなさいm(_ _)m

一つ目の動機はなんとなく答えはあります。二つ目も『罪滅ぼし』的な解釈、分かります。三つ目は、希美の究極の愛の定義に沿っているような印象です。四つ目は…、杉下のN=成瀬とした時の話でしょうか?

motoさんの『西崎は杉下に母性を観ていたのではないか』、ここは私もそんな気がしていたんですよ!!で、杉下は西崎に父性を観ているような気がするんです。罪を被るというところ、男女の愛というよりも親子愛に近い気がするんですよね。ここも、まだ感覚的な話で根拠はこれから探すって感じなんですけど(笑)両方、親にトラウマを抱えている人生だったからこそ、他の誰にも変わりが効かない愛が芽生えた、そんな感じです。

あと、原作にあった奈央子の自殺を止められたのに止めなかった、みたいな西崎の心境ありましたよね。その後「それが愛でないことくらい、ずっと昔から知っていた」と続くんですが…これは奈央子との愛の終止符なんじゃないかなと思うんです。ここら辺にもヒントがありそなんですけどね~。ドラマでは原作以上に、奈央子を止められた位置に西崎はいたと思うんですよね。

ひまわり さんのコメント...

前回あげた、『閃光記憶の考察(私の偏った解釈)』、のつづきです。

希美の閃光記憶が表しているトラウマは、『大切な人への罪悪感』と位置付けてます。

② バルコニー演説(上昇志向の表明)⇒早苗への罪悪感
③ さざなみ炎上(自分の放火の代理行為)⇒成瀬への罪悪感
④ 野口との対局(安藤の僻地行きを決定)⇒安藤への罪悪感
⑤ 野口に作戦の暴露(野口夫妻の死)⇒西崎への罪悪感

motoさんご指摘の、①成瀬ダイブのシーンは二通り考えがあって。

一つ目は、①=幸せだった日々の象徴=父親一人が苦しむ日々=杉下父への罪悪感。原作に、父が家族から離れていった前兆はあった、その前兆に気付いていれば…という表現がありました。これが父への罪悪感…うーん難しい、考えにくい。これは私の中では却下。

二つ目は、①は全ての閃光記憶の定義付け。①の直後、インスタントカメラで空を撮る希美の姿、その後シャッター音と共に画面が真っ白になる演出。ここに結び付けている。①は希美の閃光記憶だけでなく、全ての閃光記憶の始まりでもあります。ですから、製作者は視聴者に合図している、「瞬きとシャッター音は閃光記憶ですよ~、注意して見ていてくださいね~」、というもの。

今のところ、私は定義付けの方だと思ってます。よって①は切り離して、②~⑤が希美の閃光記憶=『大切な人への罪悪感が芽生えた場面』として考察しました。②についてはドレッサー関係のところで触れたように、私は早苗への心情は成瀬とは切り離して解釈してますので、このバルコニー演説が母への罪悪感の起点になってます。


motoさん
ツリーを観てる希美の瞬きとシャッター音、は演技に被せて入れているので3に分類されると思います。リフレインだとすれば‥クリスマスイブに芽生えた④⑤の罪悪感が蘇る場面になりますね。特に安藤と会う直前だから、④の可能性が大きいように思います。

ひまわり さんのコメント...

訂正

上のツリーに対するリフレイン、これは⑤野口氏への作戦の暴露=西崎への罪悪感のリフレインの方が強いかも。と、考え直しました。

クリスマスツリーはずっと野口邸にもありましたよね、白くて大きいのが。自分の暴露で死に至った野口夫妻、その結果奈央子を失った西崎への罪悪感、これが大きい気がする。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん、
杉下の対、の意味ですが『杉下の西崎への感情が隠蔽されていた事』の対、という意味です。杉下の感情そのものでは有りません。
杉下の感情の隠蔽を解き明かすキーとなった事項を西崎の隠蔽された感情を証明?するためのキー事項として列挙しました。

四つ目の意味はそのようにとってもらっていいと思います。つまり西崎の感情が実は杉下にあった、というのが視聴者として納得しうる事前の描写、エピソードという意味です。と書きつつ、気づいたのですが、それだと隠蔽にならないですね。ここは例を取り違えてますね。杉下の場合とベクトルが逆ですからね。ここの部分はむしろ私があげた第二項が該当するのかもしれません。第四項は取り下げます。

杉下と西崎の関係性を理解するキーワードとして、西崎から見た際の『母性』に共感ありがとうございます。ただまだ良く見えていないんですよね。インスピレーション段階です。でもそれが見えてきたら、ドラマの世界観はまたグッと広がりますね!
杉下が西崎に見ていたものが何か?ですが実は適切な言葉が見当たらないんですね。私の印象としては『父性』は入ってきていません。むしろ成瀬かな?『新性』の一部として。
今の所の私の感覚に一番近いのは『同類』ですかね。火で成瀬に縛り付けられている自分と同じく火で母親に縛り付けられている西崎。杉下が成瀬に引き寄せられたのもある意味この『同類性』だと思っています。

ご指摘の西崎の独白って、母親のDVについてじゃないです?今手元に原作ないんで確認できませんが…どうだったかな?

ツリーを見ての罪悪感のリフレイン、有力ですね〜。過去の事項をリフレインする場面としての瞬き&シャッター音、俄然魅力的に見えてきました。
私は、変化の生成と全てを取っていたので、このシーンが理解できなかったんですよね。
でもひまわりさんの論理だとバルコニー宣言の時点で母親への罪意識が生成される事になってしまいます。この時点ではまだ母親への罪意識は芽生えていないと思う。
そうすると、罪意識そのものの生成ではなくって、彼女の心境の変化(ポジティブもネガティブも)の生成時とした方が収まりが良いように感じますが、如何です?

ひまわり さんのコメント...

motoさん、杉下の対の意味、ありがとうございました!

隠滅された杉下の西崎への感情を解き明かすキー、納得しました。これと同じように解き明かすキーを探っていく必要があるということですね!まだ、「警察と高野への嘘が希美への嘘にリンクする」、ぐらいしか根拠はないんですよね。だから、これからじっくり探っていきたいと思います。

西崎と希美の10年後の再会シーン、ここに結構ヒントがありそうなんですよね。なぜ、西崎の火への恐怖が大分ましになったのか。西崎の「この10年には意味があった」の意味は何か。その後に続く「ありがとう杉下」で、希美に何を感謝しているのか。

これらを踏まえ西崎のN=希美としたとき、西崎が感じた希美への愛は、母親や奈央子から受けた愛とは別物。母や奈央子の愛から解放されたから、10年後の西崎は火への恐怖が和らいでいる。希美への愛に救われ過去の罪を清算できた、だから10年に意味があった。ということなのでしょうか…。まだまだ検討中です。

余談ですが…この時、希美はお金を返す以外に目的があったように思います。西崎に感謝の意を示すこと、西崎に安藤を託すこと、です。ずっと「誰にも頼らん」と言っていた希美が、安藤については西崎に頼るんですよね。希美が西崎に「父性」を感じている、この場面はそんな印象があります。安藤の話をする希美と西崎が、なんか子どもの話をする夫婦のように見えてしまって…私の勝手な印象です(笑)


閃光記憶については、バルコニー演説前にドレッサー初登場シーンがあるんですよね。ごめんなさい、ここが母の生き方と対立する最初の場面なので、罪悪感の起点もここですかね。しかし、その考えを表明したのがこの演説。結果、ここで演説した「誰にも頼らん」を母に押しつける形で島を出て、母を捨てるに至るので、私は繋がっていると思います。「誰にも頼らん」はこの演説で初めて出た言葉だったと記憶してます。ですので、ごめんなさい、『罪悪感が芽生えた場面』というのは不適切でした。

希美の②~⑤の閃光記憶もそうですね。罪悪感が芽生える場面というより、その罪悪感を生んだ原因となる場面で入ってます。

motoさんの解釈、『心境の変化(ポジティブもネガティブも)の生成時』も適切だと思います。他の登場人物と並べた時に、それぞれの閃光記憶にテーマがある気がして…そうすると希美は「罪悪感」という言葉に私の中で落ち着いた、という感じです。


あと、西崎のN=希美も閃光記憶の考察も、私は2004年の希美のN=安藤なので、motoさんとはまた違った解釈になってくるかもしれません。それなのに、一緒に考えて頂いて、本当にありがとうございます!!m(_ _)m

motoさん さんのコメント...

ひまわりさん

杉下と西崎の再会シーンについてですが、すでにどっかでお話ししたかもしれませんが、私は相互の謝罪のシーンだと取っています。私は『罪と赦し』がこの作品の隠しテーマだと思っているので、そういう風に見えるんですね。

西崎の『十年には意味があった。ありがとう杉下』に杉下の『似たような事言おうと思っていたのに、先こされちゃった』に杉下の十年の意味を見出そうとされているんですよね。
私も杉下の十年の意味を考えたんですが、どうしてもポジティブな意味を見出せませんでした。だから杉下の『似たような事』は十年を受けているのではなく、西崎の『ありがとう』を受けている、と考え直す事にしたんです。
そう考え直すと、西崎は確かに彼自身に意味のある期間を過ごした。その期間を与えてくれたのは彼女の偽証のおかげ。その意味で西崎は杉下に感謝している。でも一方でその十年を得たのは彼が杉下に自らのエゴを押し付けた結果なんですね。その意味で、西崎の『ありがとう』は『ごめんなさい』と同義なんです。
つまり杉下の『似たような事』とは彼女の西崎への『ごめんなさい』、成瀬を守りたいが故に西崎を切り捨てた事への謝罪と理解しました。

杉下の十年の意味、いろんな論を見たけど、私的にはシックリくるモノが無かったんですよね。
おそらく私がスカイローズガーデンの事件処理を『エゴと打算』と見ている事からくるモノだと思います。

でもとにかくこの西崎と杉下の再会シーンはどの立場を取る人でも避けて通れないシーンですよね。そして如何様にも取りうる作りである事は確かですね。

反対に、私的にはどうでもいいのが、安藤と行ったデイキャンプのエピソードなんですよ。これ、私的には何を意図したのかが未だに理解出来てない、?なエピソードです。

安藤擁護派には杉下の安藤への気持ちの接近?を表すシーンとして見えてるんでしょうね。でも私には杉下が安藤を許容していないシーンなんです。
安藤、杉下の住所知ってますよね。西崎の部屋でチラ見して、それを高野に漏らしてる。それなのに杉下をその住所まで車で迎えに行っていない。街中での待ち合わせです。
普通に考えれば恋しい人を車でお出迎えする時って、相手の家の前まで行きますよね。安藤と杉下の学生時代の関係性を考えればそれが普通に見える。でもそれをしていない、という事は、おそらく安藤は杉下に自分が杉下の住所を知っている事を話せていないし、杉下も安藤に自分の住所を自分から言う意思がない事の表れだと思える。だからデイキャンプのシーンは全く意味が無くって、その前の待ち合わせに二人のどうしようもない距離を示す事に意味があるように見えるんですね。

motoさん さんのコメント...

奈央子のドレッサー事件から、『究極の愛』の精神保護システムが空ぶって起動するところまでは理解出来ました。
これからの問題はこの精神保護システムが空振り起動した後、精神保護システムが逆回転して西崎に作用するまでのプロセスを理解する事。

関心の一つは、いつから杉下の認識上に、恋愛の対象として西崎が浮上したのか?です。
一つのポイントはこのドレッサー事件の後、という見方。
もう一つは『灼熱バード』を読み終えて。大学で安藤と会話を交わした時、その感想を誤魔化しています。この時という見方も出来る。

どっちなんだろ?

しのぶ さんのコメント...

あけましておめでとうございます!

ドレッサー事件から「究極の愛」は起動して空回りしたわけではないのだと思います。深海の奥底に閉じ込めてしまったのではないのかと思うのです。「究極の愛」が精神保護システムだとしたら、その下支えととしての土台が野望と上昇志向なのではないかと思います。それがあるからこそ希美は究極の愛という言葉で成瀬と会えないつらさに耐えられたのではないかと思うのです。その「支え」をゴンドラで自ら手放してしまった。ドレッサーに喚起された母親への罪悪感とともに成瀬への想いや罪悪感も喚起されたはずです。でも「究極の愛」という定義では収まらない、ましてやその支えもなくした状況ではとても精神が持たない、と判断されて深層の奥底に閉じ込めてしまったのだと思います。(所謂忘れたふり、あ、それが空回り?ということなのかな?)
あと早苗ママアパートに登場時、西崎に「罪に共有」話をしたあと、希美はこんなに辛いならもう(成瀬の事は)忘れてしまいたい、と思ったのではないでしょうか。(あとちなみにこのシーンはもしかして西崎のN=希美に繋がるシーンでもありそうな気がします。だって西崎も泣いちゃってるんですよ。←ひまわりさん後々検証ということで)
その後ゴンドラに乗り、成瀬に対するけじめはつけた気になった(過去に対するけじめ?)、ような気がします。ドレッサーは逆戻り、でも成瀬にまつわることは辛くて意識上抗えなかったから閉じ込めてしまった、気がします。

「灼熱バード」を読んだ時に西崎に対して何らかの意識はしていると思います。ただ成瀬に対する想いが強く「西崎を意識している自分」に気付かなかったのだと思います。
同様に「西崎を意識いている自分」が希美の中にあったとしたら、深海に閉じ込めた「成瀬に対する大切な感情=罪の共有・罪意識・成瀬に頼らない」をどこかに置き忘れたような気が希美の中にあったのではないかと思います。もし、西崎への「究極の愛」があったとしたら成瀬に対する「究極の?愛」を守るためのダミーだったのではないかと思いました。

色々な問題を整理してから、と思いましたが突発的な投稿になってしまいました。(もっと論理的に書きたいのだけど~言葉足らずだったらすみません)
西崎のN=希美、とか結構私の中ではありな気がしてきています。いろいろ思いついたことなどもあるのですが。
閃光記憶問題は私には難題ですが!

今年もよろしくお願いいたします。

motoさん さんのコメント...

しのぶさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

ドレッサー事件の際の杉下の意識として成瀬がどのようなポジションだったのかは難しいですね。
ここがまさに本丸です。私の見立てでは成瀬に対する難しい感情が外れて『成瀬くんLove』と行きたいとこですが、杉下に能動的な行動が見られない、という部分をどう理解するべきかが見えてない。やはりそこに西崎の存在を考慮すべきだと思って、西崎への感情の起点を今考えているところです。

西崎のN=杉下説についてですが、確かに設定としての美しさは感じるんですけど、スカイローズガーデンで製作者が見せたかったもの、真意はそういった美しさはだったのかな?というのが私が引っかかっている部分なんですね。私はスカイローズガーデンで製作者が見せたかったものは、徹底したエゴイズム、人間の醜さ、滑稽さじゃないかと思ってるんですよ。さざなみとの対比としての。つまりはアンチテーゼですね。そして現代編において二つが統合される。いわば弁証法的世界です。そこに西崎のN=杉下としてしまうと、このアンチテーゼという要素が消し飛び、さざなみ同様の美しさとなってしまう。であるならあそこまでドラマで島編を厚くする必要は無く、原作程度に抑えるべきだと思うんです。現代編ももっとシンプルで良い。まあ、結局はドラマに何を観たいか?という個人の期待感に依存するんですけどね。

しのぶ さんのコメント...

こんばんは。新年2日目の投稿です。
杉下に能動的な行動が見られない、についてです。
一つの見方として、早苗ママ訪問時、希美は成瀬を想い、座り込んで考えていました。
「成瀬に会いたい」。でも会えば「頼ってしまう」。母親への罪悪感も喚起される、つらい記憶も蘇る。
「成瀬を忘れたい」と強く思った、願ったのではないかと思うのです。
そのために成瀬との誓約となった野望を早くかなえてしまいたい。「約束」を反故にできない、いや反故にしてしまえば忘れることなどできないから。
洋介の電話で、物理的に会っていい状況は出来た。でも野望をクリアするという精神的な条件がそろっていない。加えて「忘れたい、忘れよう」と考えていたタイミングでの、「会っても問題ない」という物理的な条件は希美を戸惑わせたのではないかと思います。(だからチケットを見て考え込んでいたのだと。「大学に行っていない」問題」も含めて)
ゴンドラ後は精神的な条件もクリアできました。しかし同時に、この時成瀬との繋がりに確信を得たならば、「会わなくても大丈夫」という心理が働いたのだと思います。
「忘れられなくてもいい、成瀬君と繋がっているのならばもう私は大丈夫」、こんな心境でしょうか。この場合も「成瀬に会いたい」ではなく、「成瀬を忘れたい」が前提条件になります。
だから希美に能動的な行動は見られない、という見方ができると思います。

もう一つの見方がmotoさんの言う「西崎の存在」。(ひまわりさんだと「安藤」ですね。)西崎に限って言えばそれらしき場面は結構出てきます。
・初めて根性焼きを目にした時
・「灼熱バード」読了時
・花火のシーンの前の会話 「安藤君と何かあった」「ないよ!」(安藤を意識しているようにも見えますが)
・正月、野ばらさんから西崎の両親の話を聞いた時

ただ、これらは意識するきっかけとなっていたとしても、成瀬を打ち消す(希美が能動的な行動を起こさない)ほどの恋愛感情に繋がるかな~とちょっと首をひねってしまいます。(安藤であれば「ゴンドラ」のような場面もないですから)
むしろ希美は野ばら荘での居心地のいい状態をもってして表面上かろうじて成瀬を忘れていられたのではないかと感じるのですが。
私の感覚だと西崎、安藤の二人が希美にとっての「成瀬役」だった気がするのですけど。
西崎は同類、安藤は手を引っ張ってくれる人、希美は二人に成瀬を見ていたような気がするのですけどね。(あくまでも私見です、怒らないでね~)

いずれにせよ、結婚式のメールを受け取った希美は、成瀬ほど明るい表情ではなく、どこか戸惑いのある表情に見えました。(motoさん、欠損したという第7話見てほしいな~。動画とかじゃダメ?)

あとやっぱりmotoさん説の初めの疑問の原点ですが「西崎説」だとどうしても「あの日伝えたかった想い」に繋がらない気がするのですよね。

長くなってしまったので西崎のN=希美についてはまたいずれ。(書きたいことはあるのです)

ひまわり さんのコメント...

あけましておめでとうございます!すみません、ちょっと時間が開いてしまいました。少し前の話題に戻ったりしますが、どうぞ今年もよろしくお願いします。新年早々の長文です!

motoさん

私は杉下の『十年には意味があった』ことは、「安藤が罪意識に捕らわれずに自分の夢(生き方)を前進させていること」だと思っています。motoさんのスカイローズガーデンの事件処理が『エゴと打算』という考えを受けて、私は事件処理を短い言葉に纏められないのですが、公式ページの原作者コメント「自分よりも大切な人を持つ人が増えたら、世の中はもっと温かくなる」この言葉そのままと解釈してます。

西崎のN=杉下、杉下のN=安藤とした場合でこれを当てはめていきます。西崎は希美を守るために偽証し服役した。成瀬も同じ意図で偽証した。そして、希美は二人の偽証を利用して安藤を守った。「利用して」と書くと聞こえが悪いのですが、つまりは希美が西崎と成瀬を頼らなければ安藤を守れなかったということです。

放火事件以降「誰にも頼らん」人生を貫こうとしていた希美が、自身よりも希美のことを大切だと思う二人の男性の愛に頼ることでしか、自分が守りたい安藤を守れないという構図、これがすごく皮肉で滑稽だけど暖かくて美しい愛の形に見えました。成瀬も西崎もすごく大切な人、でも安藤を守りたいという思いによって二人を切る選択しかない。希美はどんな気持ちで2人の偽証提案を受け入れたのか、2人の愛に気づいていたのか…。もし気づいていたのなら、成瀬の偽証提案後に西崎と成瀬の表情を交互に見て泣き崩れる希美の姿がしっくりきます。すごく切なくて悲しいけど、なぜか今まで凍っていた心の部分が温かくなって溶けていく。親にも誰にも頼らず生きていこうと決めていた希美にとって、家族の愛よりも深く暖かい成瀬と西崎の愛、どれだけ幸せを感じたことか。

そして安藤はこの愛の蚊帳の外の人。原作者の言葉を借りると最後まで「幸せが自分のことである人」なんですよね。おそらく安藤が「自分よりも大切な人を持つ人」になるのは、希美の死後なんじゃないかと。全てを知ることは一生ないけど、希美を失って初めてそんな愛の形にきづくのかな…気づいてほしいなという私の願い。

安藤と行ったデイキャンプのエピソードについて。

私もmotoさんと近い、『杉下が安藤を許容していないシーン』という解釈ですが、捉え方は違います。『許容していない』のではなく『安藤との未来を見いだせない』という感じです。

まず、このシーンは過去の安藤との恋愛エピソードの終着点だと思います。キーワードは「笑う」です。デイキャンプで安藤が見たかったのは希美の笑顔、事件前の様に笑って欲しかったんです。

安藤とのエピソードには「なんで笑ってんの?」「笑ってないよ!」「笑ってるじゃん!」という会話のやりとりが何回か登場しますよね。これが初めて登場したシーンは将棋グルグル、次が事件前日の焼き肉屋、10年後の安藤のプロポーズシーン、そしてこのデイキャンプの「笑った。前みたいに笑わないから気になってた」の計4回です。

事件前は安藤と杉下の両方が笑顔でこのやりとりをします。将棋グルグルは安藤から「なんで笑ってんの?」、焼き肉屋では希美から「なんで笑ってんの?」と聞きます。しかしプロポーズシーンでは安藤から「なんで笑ってんの?」のふりに対して、希美は返事しませんし目も合わせません。つまり、安藤の一方通行なんです。

希美はスカイローズガーデンで多大な犠牲を払って安藤を守りました。そして安藤を守り通すためには、西崎の服役に関係なく、安藤に事件の真相を絶対に知られてはいけない。つまり、希美は安藤に対して事件に関する秘密を一生隠し、嘘をつかなければならない。とても重たく暗い嘘を抱え続けなければなりません。

よって、事件後の希美は安藤の前で再び共に笑い合うことなんてできないんです。安藤が大切であることは変わらない、しかし安藤と一緒にいても希美が幸せになることはない。上の話と関連しますが、事件処理で西崎と成瀬に頼ることができた希美も安藤には生涯頼ることはないでしょう。それを自覚している、というのが私の解釈です。やはり、これも事件時の希美のN=安藤としないと生まれてこない見解かもしれないですが、安藤派としては大事なシーンです。

motoさん さんのコメント...

しのぶさん、
杉下が成瀬に能動的に行動がしなかった部分で『成瀬を忘れたかった』深層心理が前提、との事ですが、成瀬と再会した後の杉下って、とってもはしゃいでましたよね?成瀬との関係再開に俄然燃えていた。
Xデーにはルージュを引いて、Notureでの再会時にもしたハートのピアスをして、パーソナルカラーのイエローのカーディガンを羽織り、部屋を見回して(殆ど持ってない勝負下着も…妄想!)と、作戦終了後に成瀬を部屋に招いて、がアリアリ。成瀬が忙しくて野ばら荘再訪を断ると落胆…
これらはしのぶさんの前提たる『成瀬を忘れたかった』と矛盾するように思うんですが…ハートのピアスがある以上、Xデーに杉下が自室で見せたものは動かしがたいと思うんですよ。
そうするとしのぶさんの意見はここにギャップがあるように感じます。

成瀬の役割が西崎と安藤に割り振られていた、というドラマのキャラクター設定については同意です。成瀬というキャラクターの持つ二面性を二つに分離して先鋭化させたのが西崎、安藤でしょう。そういう味付けがされてましたよね。

後、『あの日伝えられなかった思い』は非常に苦心しましたね。なかなかストンと胸に落ちる解釈が生まれなかったです。
現在の解釈は15年6月6日投稿の『伝えられなかった思い、すれ違った願い』の解釈です。杉下にとっては成瀬との関係再開の意向ですね。これは上述のXデーにおける自室での描写と対応していて、私的には矛盾は無いです。

ひまわりさん
杉下のN=安藤論で一番の障壁は杉下の偽証受け入れタイミングと事件時における杉下の行動が安藤への感情を抜きに説明できてしまう事(具体的には僻地赴任阻止行動)、及び杉下の立ち位置ですね。

まず偽証受けれタイミングについてですが、もし杉下のN=安藤であるなら杉下は西崎の偽証要求時点でそれを受け入れていたはずです。西崎の提案を受け入れ、成瀬に鍵を開けさせ、安藤が入室する以前に三人で鍵の隠蔽の口裏合わせをする。このシナリオの方が合理的です。
ですがこのシナリオを杉下は採らなかった。つまり安藤と西崎を天秤にかけた時、安藤を取れなかった、という事になる訳で杉下のN=安藤論は苦しいんですよね〜。

あと、解消しなければならないのが、なぜ成瀬の元に戻ったのか?という部分です。
確かに病気の女性が自分に思いを寄せてくれる幼馴染に頼る、というのは現実的な選択、という論もありました。それ自体は否定しません。ですがそれがなぜあのタイミングなのか?西崎と異なり、安藤も成瀬も接触しようとすれば出来る関係だった。西崎には無関係に。もし『誰にも邪魔されず…』が彼女の行動意図であるなら、安藤が訪ねてきたまさにその時伝えられるべき言葉にも関わらずそれを伝えず、拒絶している…

と、このように杉下のN=安藤論だと、ミステリーとしてみた時どうしても破綻が出てきてしまうように感じます。

ひまわり さんのコメント...

motoさん

杉下のN=成瀬とした場合

奈央子の死後から時系列的に希美の心理を追ってみます。

1…奈央子の死→「私のせいだ、私が野口さんにあんなこと言ったから」=暴露への罪意識
2…西崎の偽証提案①→「西崎さんが罪を被ることはない、そんな嘘突き通せない」
3…インターホン→「助けて成瀬くん」=外鍵を外してほしい&良案を!&西崎さんを説得して!
4…成瀬入室→「成瀬くん、ごめん」
5…西崎の偽証提案②→「でも」
6…成瀬の偽証提案→ハッと何かに気づき、西崎を見て無言で泣き崩れる

成瀬説の場合、すでに普及講座で纏めて頂いてあると思うのですが、どうも希美の心理が一本化しません。どこで成瀬のさざなみの蒸し返しに気づき、偽証を受け入れるに至ったのか。成瀬説の場合上の2、4、5、6について、私は希美の心理が見いだせません。教えてください。

あとmotoさんの『安藤も成瀬も接触しようとすれば出来る関係だった』、そうでしょうか?成瀬は成瀬が連絡を絶ち希美とは距離を置いているからできない。安藤については、希美のN=安藤とした場合、希美は安藤とは絶縁になるしか選択肢がないと思います。

しのぶ さんのコメント...

こんにちは。
書くことで自分の考えていたことの矛盾点や不自然なことを発見できることもありますね。
motoさん。
「忘れたい」はゴンドラ及びゴンドラ以降に関しては撤回(保留?)とし、
早苗ママ訪問からの洋介の電話に関して、とします。
ゴンドラでは精神的渇望が満たされたためむしろその必要もなくなった、と考えるのが自然かもしれません。
ただ早苗ママ訪問時は希美の言動から「忘れたい」いや、もっと的確な表現は「忘れなければいけない」かもしれません。これは深層心理ではなく意識上でそう思ったのかな、と私は考えたのです。motoさんの時間論がまだちょっとピンと来ていなくて、希美は成瀬と会っても成瀬の利益にはならない(さざなみの嘘)、この部分だけでなく自分が成瀬に不利益をもたらすことや希美自身が辛いこと、それらすべてで「忘れたい」になったのかな、と思うのです。
あとこういう気持ちというのは瞬間、または一定期間持ち得るものだとしても、きっかけがあれば翻るものだと思います。私が言いたかったのは深層心理ではなく意識上での決意みたいなものですから。

さて能動的な行動が見られない、について洋介の電話でも行動を起こさない理由は「忘れたい、忘れなければいけない」以外、もう一つあります。
忘れることは考えていなかったとすると、野望との関連性です。motoさんの時間論が生きてくるのかな?物理的条件は整ったが精神的条件が追いついていなかった、ということなんでしょうか。この時期の描写でその次に出てくるのが、「ゴンドラに乗りたい」と上司にせがむ希美の描写です。「成瀬に会いたい、どうしているのか知りたい」だから早く野望を実現させたい、それが「成瀬に会う」資格だと考えていたとしたら、間接的な能動行為であるこの「ゴンドラ」を踏まえて直接的な行動に出るつもりだった、と考えられます。しかしそこで思ってもみないほど精神的な渇望が満たされたため(ある意味過去を振り切ることができたため)、直接行動は起こさなかったと考えられます。
また、それとは別に、直接行動を起こすという発想が希美の中になかったとも言えます。何年もあっていない人に(若いうちは特に1年が長い)、直接的能動的な働きかけというのは相当の勇気がいります。成瀬が希美を好きでいるか、とか現在の気持ちなどわからないですから。

あ、今気が付きました!!!
とくに「大学に行っていない」情報は「希美を忘れた」、ととってもおかしくないのではないでしょうか。「大学に行って頑張る」が二人の約束です。その約束を反故にした成瀬君は「私の事など忘れてしまったのかもしれない」。特に成瀬の進学は希美の奨学金譲り(さざなみ放火)からのものですから。希美がそうとった(成瀬が希美を忘れたととった)場合、直接的な働きかけは怖くてできないはずです。
しかし何かのきっかけで再開できた場合に備えての野望パス、であり準備だった、と思えてきました。
と考えると洋介の電話は何気に重要な情報が詰まっているともいえます。
さざなみ放火は未解決、成瀬は希美の事は忘れたのか、などなど。
と考えるとその後チケットを見ながら「成瀬君、約束忘れたの?私の事も忘れたの?」と思い悩んでいたと考えられます。そしてその後に安藤の後ろ姿。成瀬以外の異性の存在。ここは意味深ですね。
と考えるとここで希美と成瀬の気持ちにすでにすれ違いがある、希美が成瀬の気持ち及び大学退学理由を理解するのは再会以降。

またドレッサー事件でチケットを見なかったのは成瀬が希美を忘れたと希美が思っていたから、とも思えてきました。(ここはまだ思いつきですが)

希美の能動的な行動が見られない、を考えていくうちにいろいろ思いつくままに書いてしまいましたが、ゴンドラとドレッサー以降、成瀬以外の異性との関係性も含めての謎はまだまだ深い、というか難しいです。
コメントの初めの文章とずいぶん趣が変わってしまいましたが、一応そのまま投稿します。すごい長文になってしまいました。でも、ひまわりさんの書いていることとも関係しますが、まだ書きたいことはほかにあるのですが。

motoさん さんのコメント...

ひまわりさんへ、

まず、このドラマで製作者が何を狙ったのか?なんですが。
簡単に言えば、スカイローズガーデンでは安藤を護った(ように観える)杉下がラストで成瀬の元に身を寄せる、という事。そのものがミステリーである、という事です。
よくあった解釈として、『病気になった三十代女性が思いを寄せてくれる幼馴染に身を寄せる、というのは現実的な選択でおかしな事では無い』という論調を見ます。私もこのドラマがミステリーで無ければ、その解釈を受け入れるでしょう。ヒューマンドラマとしてそういう展開は十分ありです。
でも、ミステリーでそれをやったら?それはミステリーでは無いですよね。

ミステリーでは最後がすべての解であり、途中それとは一見矛盾した事項はすべてフェイクです。このドラマで言えば、ラストシーンが解であり、スカイローズガーデンで安藤を護った(ように観える)のがフェイク。
私の論は細部をどうこうする前に、こういう前提で論を構築しています。
この前提に立っていますから、さも杉下の行動は安藤保護のため、と観えるものも、安藤に対する杉下の感情を抜きにしても説明しうるのであれば、それは真なんです。そしてその説明が、常識的論理やドラマ内ですでに納得しうる描写が存在していれば、OKなんです。

そう考えると、スカイローズガーデンの偽証は杉下の安藤への感情に触れずとも四人による取引(ゲーム)として説明し得るし、杉下の左遷阻止行動も安藤への感情を抜きにしても説明出来る。よって杉下のNは安藤では無い、という推理が成立する訳です。
ですのでひまわりさんの疑問に対する回答としては、私の立場からすると、成瀬に対する杉下の感情は安藤というフェイクの信憑度を上げるために、製作者から隠蔽されていた(意図的に表現されなかった)というものになります。

とは言いつつ、上記の前提から私が観ている杉下の成瀬に対する心情を述べさせてもらうと。

2.の段階では成瀬についてはまだ頭に登っていないですね。純粋に罪を犯していない西崎が自分が犯人になる、と言い出したのでそれに対する疑念を表明している、という感じです。

4.は成瀬を巻き込んでしまった事でしょう。その内容は4つ
成瀬を現場に引き込んでしまった事
そもそも作戦に巻き込んだ事
さざなみが蒸し返される可能性を発生させた事
成瀬の自分への感情を(形としてい)利用してしまった事

5.は2.との関連ですね。『でも…(西崎さんはやってないじゃない)』。
そしてこれが成瀬が真相に気付くきっかけ、サジェスチョンになった

6.は個人的には余り問題視してないんですが、敢えて意味をつけるとすれば、成瀬を守るには西崎を切り捨てなければ成らない事に気付いた、気づかされた、というところだと思います。もしかしたら、偽証を成立させるためには、安藤に喋られては困る事に気付いた、も含まれるかもしれません。西崎には言わずもがな、ですが。

安藤と杉下の絶縁についてですが、もし安藤が杉下のNであるなら、なぜ杉下は10年後に語った『誰にもじゃなされず…』を安藤が野ばら荘を訪ねてきた際に言わなかったのでしょう?まさにそのために事件収束を図った訳でしょう?まさにその時に杉下は彼に伝えるべき言葉であり、それをしなかった、ということは逆説的に杉下に安藤に対する感情はなかった、という証拠に見えます。

おそらく私が他の方々と大分異にしているのは、ミステリーとしてのドラマの構造の捉え方だろうと思います

ここも一杯で頃合いだと思います。6を建てたんで、そちらに移りましよう。