2015年7月28日火曜日

独白


私がこのドラマにのめりこんだのは、自分の経験を物語の出来事に重ねているからです。状況も前後関係も因果も決して類似と呼べるほどのものでは有りません。でも重ねてしまうんです。

私には中学の時好きでどうしようも無かった異性がいます。私は今でもその方に囚われています。歪んでいます。
期間は杉下と成瀬の時間より確実に長いとだけ言っておきます。

その方とは交友関係が違うし、ロクに会話した事も有りません。
ですが勇気を振り絞って二年近く溜め込んだ思いをぶつけました。どうやらその方も似た感情を持っていてくれたようです。
どうやら、というのは私はその方から直接気持ちを聴けていないんです。その方は私には人を通じてしか気持ちを伝えてきませんでした。通う方向も別々な、違う高校への進学が決まりました。

結局何も無く、その方の気持ちも直接確認もできないまま迎えた卒業式の日。式も終わって学校を出た先で卒業生がたむろしている中、その方が立っていました。私は告白した日のように勇気を振り絞ってその方に近づきました。その方は私が近づいた途端に嗚咽を始め、全く会話になりませんでした。私はその方の肩に手をかけて、高校へ進んでも繋がっていたい、といった意味の事を言った記憶が微かに残っています。
私はこの出来事を杉下と成瀬のフェリーでのエールの交換のシーンに重ねてしまいました。

卒業式から二ヶ月程したのち、その方の駅から自宅までの途中の本屋の店頭で待ち伏せしました。
この時私はその方から突き放されました。恥ずかしい、という名のシカトです。私はその方から声をかけては貰えませんでした。一度は私が後を追ったのですが、二度目はもうその方を追えませんでした。
結局その方は脳内恋愛のキャラクターに私の名前をつけたんだ、そう思いました。非常に堪えました。
私はこの出来事を、西崎が奈央子から受けた拒絶と重ねてしまいました。

続く…

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