2015年8月27日木曜日

『杉下のN=成瀬』説普及短期集中講座

このドラマで一番解りやすく且つ一番多くの方が解消できていないギャップがスカイローズガーデンで『杉下のN=安藤』に見えるにも関わらず、ラストシーンで杉下は成瀬の元で幸せを得た描写です。
他のメンバー、成瀬、西崎、安藤がそれぞれ自身のNが誰であったかを高野に明かしているにも関わらず、杉下のNだけは最後まで明かされることなくドラマは終了してしまいました。

このギャップを解消するため、番組終了直後からさまざまな解釈が展開されました。それは成瀬を中心に解釈する系譜(いわゆる成瀬派)と安藤を中心とする系譜(いわゆる安藤派)の2系統に大別されます。

成瀬派の論旨
・島時代を含め、全編で杉下の成瀬への想いが描写されている。だからラストで杉下が成瀬の元に還るのは当然。
・スカイローズガーデンでは杉下は安藤を護った(杉下のN=安藤)
・杉下が安藤を護ったのは、安藤が杉下の上昇志向の象徴的存在であり、彼の将来がつぶされることは何としても避けたかった。また生活能力に若干の問題(のこぎりをろくに使えない)のある安藤を長女気質でまもった。

安藤派の論旨
・東京編での杉下の恋愛感情は安藤にあった。
・だからスカイローズガーデンでは安藤を護った(杉下のN=安藤)
・成瀬の元に還ったのは杉下が病気となり、安藤の将来への邪魔になるのを嫌がったから。安藤を諦め、それでも受入れてくれる幼馴染の元へ行くのは、現実的な女性の選択。
・原作者自身が『紆余曲折を経て主人公が両思いになる物語を自分が書く意味がない』と言っている。成瀬派の論旨は原作者が書かない、と言っている事そのもの

いわゆる中間派、と呼ばれる系統も存在しますが、これは上記二派のハイブリッド論ですので、この講座では特に扱いません。

続く…

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