トリックその4
8話での杉下の立ち位置の操作
8話における、杉下の成瀬及び安藤とのツーショット時のポジションの対称性の演出に気付かれた方はいらっしゃいます?。
安藤とは野口宅からの帰り、杉下は野ばら荘から駅までの送りで共に橋の上でツーショットの描写があります。
安藤との際には杉下は右に、成瀬との際には杉下は左にポジションしています。
実はこのドラマ全編を通して異性とのツーショット時の杉下のポジションは一定のルールに基づいて演出されていました。それは以前にも『杉下の癖』として紹介したのですが、そのルールの一つに『心を開いている異性の右に立つ』というのがあります。
つまり制作者はずっと一定のルールで視聴者に対して、杉下の異性に対する心象を刷り込んできたんです。
そのため、この8話での二つのシーンの演出により視聴者は杉下の気持ちは安藤にある、と刷り込みされたんですね。
但し、この立ち位置のルールには例外があって、相手に対する蟠りがある場合には杉下は左に立つ、というものがあります。この時杉下は成瀬を西崎の奈央子救出に巻き込む、という蟠りを抱えていたので成瀬の左に立ちました。ですので決して成瀬に対して心を開いていない、という訳ではないのですが、これを意図的に安藤との対比として演出する事で杉下の気持ちは安藤にある、という刷り込みを視聴者に行ったんです。
続く…
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