2015年9月23日水曜日

『成瀬の杉下への怒り決別説』採用による変更点概要

成瀬が杉下のN=安藤、と誤解し彼が杉下を怒りの末決別したという説(『成瀬の杉下への怒り決別説』とします)をとる事にした事から、これまでに見解の内の幾つかを修正する必要が生じました。

まず成瀬が杉下と接触を絶った理由ですが、これは当初成瀬が杉下のN=西崎と誤解し、西崎が服役している期間は杉下の感情に介入しないため、と理解していました。しかし『成瀬の杉下への怒り決別説』では、もっとシンプルに、そのものズバリ、杉下への怒りによる決別を決めたから、となります。

二つ目は服役期間中における成瀬と西崎の杉下に関する情報交換についてです。
西崎は杉下と成瀬が接触を絶っている事を知り、成瀬を説得したと思われます。ここまでは変更有りません。ですが成瀬は何故自分が杉下と接触を絶ったのかを一切西崎へ話さなかったと思われます。
これは従来、成瀬が杉下のN=西崎と理解しており、出所まで杉下の感情に介入しないためだ、と話していたと思っていました。
これが修正点になります。

三つめが西崎が杉下の病状について先に安藤をテストした理由です。
これは当初父親から『世話になった人に恩を返せ』と諭され、杉下を愛する安藤をテストせずに成瀬に話すのは幅られたため、と理解していました。
しかし『成瀬の杉下への怒り決別説』を採用する事で、修正します。
つまり、修正点その二とも関係するのですが、成瀬が西崎に何故杉下と接触しないのかを一切語らないため、成瀬を動かせる自身が無かったのです。恐らく杉下との間の事であろう、そして成瀬が杉下と接触を嫌がっていると感触は得られても、何が成瀬を動かせる材料であるのかが、全く見当が付かない。そうであるなら、間違いなく動くであろうと計算できる安藤を先にテストすることにした。

以上が『成瀬の杉下への怒り決別説』採用に伴う、これまでの論からの主な変更点になります。

参照
西崎の『杉下を守ってやってくれ』に対する成瀬の態度について
西崎は成瀬と杉下のその後を知っていた
西崎が安藤に『崩れ落ちそうな橋』の問いをした理由

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