ラベル 誤解 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 誤解 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2015年9月22日火曜日

成瀬は杉下のN=安藤が誤解だと、何で気付いたのか?

杉下と怒りの決別後の成瀬の行動は徹底していました。
電話番号を変えています。そしてこれは桃さんの推測ですが、程なくシャルティエ広田も移った事が推測されます。杉下が自分を追えないようにです。成瀬には島に既に帰る処はありません。恐らく完全に彼を追う手段を断ち切ったと考えられます。

しかし十年を経て、再び成瀬は杉下に会いに行きました。それは何故に?

一つは十年という歳月が成瀬の杉下への怒りを解いた事。十年もの期間、人は一つの事で怒りを継続する事は出来ません。
二つ目は、怒りで決別したものの、やはり成瀬は杉下が好きなんです。一度その人の事をよすがとした者の心理として、如何にひどい仕打ちを受け、複雑な感情を抱こうとも、それでもその人の事が好きで止まないのです。同様の経験をお持ちでない方にはなかなかご理解頂けないし、言葉でも説明出来ないのですが、私自身の経験から断言できます。

そういう心理状態で十年を迎えた。そして高野と再会した。
杉下に会ったという高野に対しておずおずと問うています

成瀬『杉下、元気やった?』
高野『変わらんよ、あの子は。強い子やけん…電話してやり』

高野はこの時、杉下の状態をカモフラージュしています。
そして、このカモフラージュの言葉が成瀬に杉下のN=安藤が誤解だったと気付かせたんです。
高野は島以降の杉下を知らない。その高野が『変わらない』という事は高野は杉下が島にいた頃と変わらない、と言ってる事になる。つまり成瀬が事件時に感じた(=誤解した)杉下の変化の否定なんです。そしてさらには高野の言葉は言外に『今でも成瀬を庇っている』事を成瀬に伝えようとしたものであり、成瀬もそれを理解した。そうして成瀬は自分の杉下のN=安藤が誤解であった事に思い至ったのです。

なお、この部分については桃さんの論にほぼ準ずる形である事を申し添えます。

2015年9月20日日曜日

成瀬の『杉下のN=安藤誤解説』への転向 その3

成瀬には怒りを抱いていい状況がありました。
密室を作った安藤。その為死亡者二人と、無実の罪を被る決意の西崎。杉下のために崩れそうなつり橋を渡った自分…
それなのに自分の最愛の、恋い焦がれる人がそれを作り出した張本人を庇うなどという状況。

なぜ君は、あんな奴を庇うんだ!
俺と君との事はウソだったのか!
あの時俺に向けてくれた笑顔は、何だったんだ!
それをよすがにしてきた俺は、俺は!

安藤同様に杉下へ向かう怒り。

そして成瀬は杉下への決別を伝えるため、彼女の手を取った。怒りを込めて…
『君とはもうお終いだ。もう二度と逢わない』


そしてその怒りは偽証の為には必要だったのです。
もし成瀬が怒りで、瓦解しそうな自分を支えられなかったとしたら?私のようにボロボロになっていたら?
偽証は通らず、全ての関係者が誰も利を得られない状況に陥るんです。最後の最後、偽証を通したのは成瀬の怒りです。

参照
成瀬は杉下のN=安藤と誤解した? 1~4
成瀬の誤解癖
杉下の『安藤、待って!』と『助けて、成瀬くん!』
成瀬は杉下が計画をバラしたのを誤解が原因だと気付いていた
杉下はなぜ事件後、安藤の訪問を拒絶したのか?
独白 1〜7

2015年9月19日土曜日

成瀬の『杉下のN=安藤誤解説』への転向 その2

そうした成瀬の特徴に気がつき、成瀬は杉下のN=安藤と誤解した説を受け入れました。
で、その後が問題なんですね。
私以外の論者(桃さん、アフロ1さん、naoさん)は成瀬が安藤を想う(と誤解した)杉下を慮って自ら身を引いた、と説かれています。手繋ぎは、『自分は身を引く、安藤と幸せになって欲しい』だと。

私はこれを採れないんです。理由は二つ。
一つは安藤が密室を作った行為者である、という事。
もう一つは成瀬にとって杉下が闇堕ちからの復帰の際のよすがだった事です。

密室についてですが、この行為により成瀬は重大な嫌悪を抱いた。もっとはっきり言います。怒り、憎しみです。
成瀬にはなぜ安藤が鍵を掛けたのかが詳細に判っている。計画の参加者たる自分と安藤、杉下がどちらを頼るのかを試した。その方法が密室を造るという、成瀬の大事の杉下を危機に貶める行為です。そこになんら酌量できる要素を見つけられない。そして彼の行為により二人が死亡し、西崎は奈央子を庇うため犯人になり、成瀬は危ない橋を渡って事件処理に当たった。その状況を作った人物に対して、人が感じる感情は?

もう一つは成瀬にとっての杉下の存在です。成瀬にとって杉下はよすがです。そのよすがが自分を振り向いてもらえない現実に直面したとき、どうなるか?
これについては恥ずかしながら自分自身の経験を引っ張りだし、その上での推測をしなければなりません。

私は殊二人の関係性と言う意味で、成瀬がこの時置かれた状況と酷似したプロセスを経験しています。

好きな相手から突き放された(棚田での別れ)
それでも相手がよすがだった(闇堕ちからの復帰)
関係の再開を期待しての再会(結婚式二次会以降)
そして相手の気持ちが別にある事を突きつけられた(杉下のNの誤解)

私はこの状況下で壊れました。ボロボロになりました。でも成瀬は成らなかった。成瀬は非常に辛かったハズです。同様なプロセスを経た自分にはよくわかります。では彼が私と同じ状態に陥らなかったのは何故か?
私が彼同様に、落ち着いている為には何が必要だったかと考えると、それは怒りだったと思うのです。ショックがデカければデカイ程、瓦解しそうな自分を支え得る感情は怒りです。

続く…

2015年9月18日金曜日

成瀬の『杉下のN=安藤誤解説』への転向

成瀬の『杉下のN=安藤誤解説』への転向

これまで私は成瀬が杉下のN=西崎と誤解した、という説をとっていました。それを転向する事になりました。

正確にいえば上記の、成瀬が杉下のN=西崎と誤解したという認識を捨てた訳ではありません。これは今も生きています。ですが、その誤解に加え、成瀬が杉下のN=安藤と誤解したという説を受け入れる事と致しました。

成瀬が杉下のN=西崎と誤解した説で、一つ自分でも弱いな、と考えていたのが、成瀬が独自判断で島へ還る事を杉下と接触する前に決めていた事です。

西崎を思う杉下の感情に介入しない。なぜなら西崎は杉下とは接触出来ないから。西崎が出所した後改めて杉下にその選択を委ねる…
当初はダメ元だから杉下がついて来るならOK、西崎を選んでもOK、杉下が一人での生き方を選ぶならそれも良し、と考えて先に線を引いたと考えたんです。

ですが、自分では思ってもみない反論があったんです。
成瀬は杉下のN=安藤と誤解した、とする説を頂いたんです。
これは、そんなバカな、というのが当初の反応でした。
成瀬は事件の真相を完全に理解しており、論理的に判断すれば安藤と誤解する訳がない。そもそも密室を作った人間をかばう人を、その人のため、として身を引く、手を取るなど出来るはずがない!という理解だったんです。

そんなんでいろいろ議論していたんですが、その過程で成瀬の面白い特徴に気づいたんですね。その特徴というのが『杉下の成瀬に向けられた意思、行動の意図を読み間違える』というものです。具体的にはさざなみでの『ばかやろう』『ひきょうもの』の誤解です。

この特徴に気づき、これがスカイローズガーデンでも出てしまった、という事に気がついたんです。
杉下の安藤入室拒否行動と外鍵の隠蔽依頼を見て、成瀬は杉下のN=安藤と誤解したんですね。
これは実はこの行動だけ見て判断した訳では無いんです。
一つは安藤が杉下にプロポーズする意思がある、と言う事前の情報があった。そして決定的だったのが、杉下が野口から安藤を庇う意図で作戦のことをバラしていた事を成瀬が解っていた事なんです。
そう、成瀬は視聴者と全く同じミスリードをしてしまったんです。

続く…