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2015年7月25日土曜日

杉下が安藤に事件の真相を語らないのは愛されていたから?


杉下のN=安藤説を私が取らない理由の第四段です。

杉下が安藤に事件の真相を語らないのは、安藤が愛されていたから、という論が一般的です。

でも、それは本当でしょうか?

最終話で、事件から現代編へ切り替わる際の、スナップのスタックとして描写された、各キャラクターのその後のトップで、野ばら荘を訪れた安藤に、杉下が会うのを拒絶しているシーンがあります。

このシーン、表現としてはスナップのスタックとして、ごくサラッと挿入されています。
実はこのシーン、ドラマ全体の謎解きに決定的に影響するシーンです。
ある意味爆弾シーンなんです。

このシーンについて私は今まで言及された論を見た事が有りません。
俗にいう成瀬派、安藤派双方がこのシーンを説明でき無い。

説明でき無いのはなぜか?
安藤と杉下の関係、より具体的には安藤の外鍵の隠蔽行動に対する杉下の動機、目的に対する一般的解釈が間違っているからです。

成瀬派にしろ安藤派にしろ、外鍵の隠蔽は安藤を杉下が保護する意図で行われた、という解釈です。そこから安藤の将来が大事であり、真相を教えられない。では合わないのはなぜ?
誰にも邪魔されず、広い世界へ羽ばたいて欲しい、と思っていたなら、なぜこの時それを言わない?

安藤と杉下は事件の関係者間で、唯一その後も接触がある事になんら問題がない関係です。そうであるのに杉下は拒絶した。
さざなみでは、杉下は成瀬の事について偽証するような関係性でない、という事を装うために、成瀬との接触を断ちましたが、この時の安藤にはさざなみのような制約は無い。

それではなぜ?杉下は拒絶したのか?と考えると、一番スッキリするのは、『安藤が嫌われたから』

安藤がした行為は自分本位な理由から密室を作り出した、というものです。普通の感覚で考えてください。

あなたは、いたずらでトイレの外から閂を掛けた友人を、許せますか?その人間性に疑問を抱きませんか?その後、その友人と付き合いたいと思いますか?そのような人物と秘密を共有出来ますか?

高野と安藤の会話で視聴者は強い刷り込みをされています。しかし真相は上記の通りで、安藤は嫌われ、信用を無くしたから真相を教えてもらえないのです。

参照
安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由
作戦の失敗について杉下の怒りが西崎へ向いていない事
杉下の安藤の外鍵隠蔽行動
杉下はなぜ事件後、安藤の訪問を拒絶したのか?

2015年6月18日木曜日

杉下はなぜ事件後、安藤の訪問を拒絶したのか?


十話でスカイローズガーデンでの事件の描写が終わり、現代編への繋ぎでスナップ写真のスタックとして事件後のそれぞれが描写されていました。
そのトップで安藤が野ばら荘の杉下の部屋を訪ねるものの、杉下が安藤に会うのを拒絶するシーンがあります。

オフィシャルサイトのファンメッセージでも、このシーンの解釈については投稿を見つけられませんでした。
オフィシャルサイトでは安藤派、中間派はもちろん成瀬派も含めて、杉下が守ろうとしたのは安藤、という認識が支配的でした。しかしそうするとこのシーンの説明がつけられないんですね。四人の相互関係からいって、杉下ー安藤間だけが唯一事件後も接触があっても問題のない関係性です。だからこそ安藤は杉下の部屋を訪れた。杉下が安藤を守ろうとしたのであるなら、安藤を拒絶する理由を全く見出せない。だから意識してか無意識かはともかく全ての方が無視したシーンなんです。

私は安藤の外鍵の隠蔽は四人による暗黙の取引の成立説を取っています。西崎、杉下、成瀬にとっては、非計画性と偶然性を主張する偽証を通すための必要条件として安藤の外鍵を隠蔽した。そして安藤は安藤自身の利益の為にその取引に乗ったように見える。
※但しここについては先に検討した通り、安藤は自らの意志として杉下を庇う為口を噤んだのですが…

杉下としては西崎、杉下、成瀬夫々が夫々の利益の為に必要であった外鍵の隠蔽ですが、安藤のエゴイスティックな行動が事件の凄惨化に繋がったとの認識がある。
野口夫妻は死亡し、西崎は何もしていないにも関わらず奈央子を庇う為に服役。本来ならつかないでいいはずの嘘『鍵は掛かっていなかった』を成瀬一人にさせる事となり、成瀬を再び遠ざける事になった。
このような事態を作り出した安藤に対して、ある種の感情を杉下が持つのは当然です。

それは不信、嫌悪、幻滅、怒りです。

ですので杉下は安藤を拒絶したのです。