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2016年1月29日金曜日

西崎の『歪んだ場所にいると…』に反応した杉下の心理

杉下の心理が西崎に接近していった過程はまた別途考えるとして…
杉下自身は自分の感情をどう理解していたか考えてみます。

ポイントは西崎のこの言葉に対する反応だと思います。

『歪んだ場所に居ると、歪んでいる事にさえ気づかない』

この言葉に杉下はピクって反応するんですよね。これは自分の感情が歪んでいる事に自覚があるからこその反応です。
では、杉下は誰に対する感情に歪みを自覚したんでしょうか?候補は三つあると思うんです。

1.ゴンドラ以前の成瀬に対する感情
2.現在の西崎に対する感情
3.スカイローズガーデン前の成瀬に対する感情

ここで安藤に対する感情は入ってきません。それは杉下には安藤に対する恋愛感情はない、という判断も有りますが、仮に安藤に対する恋愛感情が杉下にあったとして、それを『歪み』と言えるのか?と考えると、それは違うだろう、と思います。安藤はこのドラマで歪みとして描かれていません。その安藤への感情を歪みと表現するのは修飾矛盾なんです。(ですから逆説的に杉下には安藤に対する感情はない、とも言えるのです。)

で、上記候補のうち、3.現在の成瀬に対する感情、はまづ除外される。
その根拠は杉下が島で再開した成瀬に感じた『そのままでいる存在』感への安堵
杉下が成瀬に対して歪んでしまったのはお城放火未遂以降、ゴンドラまでです。ゴンドラで成瀬を手放した結果、成瀬という呪縛=歪みから逃れる事ができた。だからこそ『そのままでいる存在』への安堵感をえる事ができた訳です。成瀬に対する感情に、お城放火未遂以降は安堵感を得る事はありませんから、スカイローズガーデン前の成瀬に対する感情に歪みは無い、と理解していいと思います。

3.は歪みではありませんから、その対比として自分を観察すれば、1.成瀬に対するゴンドラ以前の感情が自身で歪んでいた事には容易に気づけるはず。問題は2.の西崎に対する感情なんですね。で、これについて杉下は自分の感情が歪んでいる、という事を理解していたと判断しています。何故なら西崎への感情が自分の歪んだ成瀬に対する感情(1.)へのシンパシーから来ている事が彼女にも判っているからです。だから杉下は西崎への感情が歪んでいる事に自覚ががある。

そうすると、冒頭の西崎の発言への反応はどちらについてなんだろう、となる。

で、私の判断について言うと、この時の杉下が反応したのは西崎に対する感情についてだと取っています。
杉下はかつて成瀬に対して歪んでいました。それが歪んでいるという事に気づいてはいなかった。しかし一度成瀬から離れる事でそれが歪みであった事に気付く機会をえた。そして今歪みのない成瀬への感情と歪んでいると思う西崎への感情が並立している現状で、彼女自身が歪みからの脱出の必要性を意識していたのだと思います。その歪んだ感情の相手である西崎から『歪みからの脱出』の必要性を説く発言が出る。さも自らに対して言われていると感じたから、反応したんだと思います。

参照
成瀬に再接近した杉下の心理
ゴンドラで杉下は成瀬を諦めた

2016年1月24日日曜日

何故西崎は安藤を先にテストしたのか?

事件時、西崎は杉下を成瀬に預けました。『杉下を守ってやってくれ』
西崎は成瀬が杉下の究極の愛の相手であることも知っています。
にも関わらず、杉下の病について当の成瀬では無く、先に安藤をテストしました。
この事から、以下の事が推測出来ます。

1.西崎は成瀬と杉下が自身の服役中接触を絶っていた事を知っている。
2.西崎は病の杉下を預ける相手として、成瀬を選択する事に不安を抱いている

西崎の一番の関心は杉下です。成瀬とは手紙のやり取りをしていた。
当然西崎は杉下の様子を尋ねます。成瀬の応えは『杉下と接触していない、知らない』。
若しくはその問いには答えなかったかもしれません。当然西崎はその理由を問いただすでしょう。ただし手紙という手段で当然検閲を受けていますから、あからさまな表現は出来ない。遠回しな表現となる。
直接的な表現では偽証がバレ、場合によっては自分の意志とは離れたところで、再審請求などされかねない。そのような動きが出る事自体が西崎には避けたい。
しかし成瀬は西崎の問いに一切答えなかったと思われます。それは出所後直ぐの電話でも同じだったでしょう。

つまり成瀬が杉下と接触しない理由、二人の関係が途絶えた理由と事情を西崎は全く把握出来ていなかったから、成瀬が杉下の病を知ってどう反応するかが全くわからない。事情が不明であるから、説得しようにも何を材料に説得したらいいのかさえ判らない。ですから当然自信が持てなかったであろう事が予想出来るのです。

それに対して安藤は?
彼に資格があるかどうかは別としても安藤が杉下の病状を知れば動く事は容易に予想出来た。そうであれば動く事が間違いない安藤をまずテストしようと、西崎は考えたのだと思います。そうでなければ、成瀬を差し置いて安藤をテストする理由を見出せません。

参照
成瀬と西崎のやり取りは手紙だった
西崎が安藤に『崩れ落ちそうな橋』の問いをした理由
崩れ落ちる橋への二人の答え

2016年1月23日土曜日

西崎の賠償責任から観た、『このドラマおかしいぞ!』

ふと考えたんです。はっきり言って妄想ネタ。
四人の偽証が通った、という事は野口の奈央子殺害が公判で認められた、という 事ですよね。そうすると…

1.野口の刑事訴訟上の扱いはどうだったんでしょう?被疑者死亡のまま起訴? その結果は?
2.西崎が仕事を探す口実として賠償を口にしています。このときの損害賠償は 誰に対して?奈央子については奈央子親族から野口親族という事にな り、西崎 は野口親族に対する損害賠償が発生したのでしょうか?

この辺りは原作も含めて一切の痕跡は無いですね。気になります。

特に損害賠償の関係は非常に気になりますね。
つまり刑事において以下の関係が認められてわけです。

1.野口が奈央子に対してDVを行っていた。そしてそれが元で奈央子は流産し た可能性が濃厚
2.西崎と奈央子が不倫関係にあった
3.野口が奈央子を殺害した
4.西崎が野口を殺害した

上記を損害賠償の方向で整理しなおすと
1.は奈央子親族→野口親族(これは慰謝料?)
2.は野口親族→奈央子親族、野口親族→西崎(これは慰謝料)
3.は奈央子親族→野口親族
4.は野口親族→西崎

私はこの手の揉め事については詳しくはないが、奈央子親族と野口親族間の慰謝 料については相殺?したとする。
残るのは、2.の野口親族→西崎の部分と3.及び4.

奈央子は専業主婦で無収入。野口は40台前半の大手商社の課長職で軽く給与額は 1千万円オーバー。不動産は関係ないとしても、仮にこの先給料が死亡時と変 わらなかったとしても残りの生涯獲得給与は2億以上?

うーん。こう考えると…

西崎の親父さん、『たまには還ってこい』って言える?多分その還ってくる家も 売らなきゃだめよ?
杉下さん、『似たような事』で済ませられる?『誰にも邪魔されず…』って安藤 に言っちゃって、いいの?
安藤君、『事件は終わったんだ』でいいの?裁判費用のカンパなんて、ちんけな もんだよ?よく西崎を訪ねられるね!あんたが鍵掛けなけりゃ、事件は起きな かったんだよ!

とそれを言っては…的な事を冷静に落としてみる。

やっぱこのドラマは西崎のブッ飛びに依存してるんだねー(笑)

2016年1月22日金曜日

成瀬と西崎のやり取りは手紙だった

前に検討確認したとおり、成瀬は西崎を府中に面会には行っていない。
ですが差し入れはしている。これは成瀬自身が杉下に明かしている。

そうすると面会をせずに差し入れするとすれば相手の欲しいものを確認するのが 当りまえ。
まして成瀬は西崎に関しては個人的な嗜好等を把握できるほどの関係でもない。
そうすれば手紙で成瀬は西崎の嗜好他を確認していたと思っていいと思います。

同様に法務省のサイトの解説を確認すると、手紙のやり取りの相手には制限はない。
もっとも中身は検閲されますが。

ですので二人は手紙を通じて服役期間中情報をやり取りしていたことになります。

参照
成瀬と西崎は府中で会ってはいない

2016年1月21日木曜日

成瀬と西崎は府中で会ってはいない


これ、成瀬が西崎に差し入れしていた、という成瀬の言葉からてっきり成瀬は府中に西崎と面会していた、と取っていたんですが、修正する必要があります。

法務省のサイトで服役者への面会に関する説明を見ると、成瀬が面会を認められる対象には思えない

認められる人間は(法務省のサイトから抜粋)
ア 親族の方
イ 婚姻関係の調整,訴訟の遂行,事業の維持その他の受刑者の身分上,法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な方
ウ 受刑者の更生保護に関係のある方,受刑者を釈放後に雇用しようとされる方など面会により受刑者の改善更生に資すると認められる方
エ アからウまでには該当しないものの,交友関係の維持その他面会することを必要とする事情があり,かつ,面会により,刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生じ,又は受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認められる方で,施設が面会を認めた方
※ ここでいう「交友関係の維持」とは,受刑者の改善更生及び円滑な社会復帰に資するための社会通念に照らした健全・良好な交友関係の維持であることに御留意願います。
※ 次のいずれかに該当する場合には,通常,面会は認められません。
○ 面会を希望される方の身元が明らかでない場合
○ 面会を希望される方と受刑者が社会内において継続的に交際してきた事実を施設において客観的に確認できないなど,施設において面会の必要性があると判断できない場合
○ 面会を希望される方が暴力団関係者などの場合

これを見ると、成瀬が友人として西崎と会うには、『継続的に交際してきた事実を客観的に確認』出来ないと行けませんが、これ、偽証と全く逆になっちゃうんです。

ですから、成瀬は府中で西崎とは会っていない、と結論すべきでしょう。

ん〜、これまでの論をちょっと色々修正する必要が有りそうです。

2016年1月18日月曜日

杉下のN=西崎説の泣き所

この論考では『杉下のN=成瀬』としています。それは四人による偽証の構造と杉下の偽証の受け入れタイミングからの推定です。
つまり西崎の偽証要求にはノーといい、成瀬の偽証指示は受け入れた。二人のいう偽証の本質には差は無い。それなのに西崎はノーで成瀬にはイエス。という事は西崎のためには偽証は受け入れ出来ないが、状況の一部となった成瀬のためであれば偽証を受け入れる事が出来た、という事。
基本的にはこの判断は正しいと思っているんです。

ですが、『杉下のN=西崎』説を完全には捨てる事が出来ない自分がいます。
一番の問題はこのドラマの構造です。杉下の西崎に対する感情を徹底的に隠蔽した。杉下の『究極の愛』によるパラドックスに気づかなければ、西崎への感情に気づく事が出来ない作りになっている。原作と比較しても成瀬、安藤はアゲアゲなのに、西崎はサゲサゲです。ですのでミステリーとしての意外性は西崎が一番大きいのです。
ただ、このドラマでのもう一つの価値基準である『イヤミス感』については『杉下のN=成瀬』とした方が上です。なぜなら成瀬は『杉下のN=西崎』だと思っていたからです。ここで『杉下のN=西崎』をとると成瀬の株は上がるけどイヤミス感が減じますよね。

そしてやはり最大の障害は杉下の偽証受け入れのプロセスなんです。
プロセスを追うと、杉下のN=成瀬と結論せざるを得ない。これをひっくり返すにはそれがひっくり返りうる類例をさざなみから見つけなければならない。杉下が安藤の僻地赴任の阻止行動の源泉が実は安藤への恋愛感情ではなく、『大人の身勝手さで若者の未来が潰される事への抵抗と脱出』である、というのと同じように、その隠された行動原理をさざなみから見つけなければならないのですが、そのようなものがいくら考えても出てこないんです。

一方、杉下のN=成瀬の方はさざなみが杉下の勘違いに起因していて、スカイローズガーデンでもその勘違いに引っ張られてさらなる偽証をしてしまう、というドラマの世界観にはドンピシャなんですよね。

杉下のN=西崎説は意外性では一番ですがそれを積極的に支持できる証拠に乏しい事と、ドラマの世界観へのハマり具合で、やはり成瀬、とした方がしっくりいく様ですね。

2016年1月10日日曜日

杉下の、男とすると非常に困る『近接距離』での反応の差

久し振りの投稿です。 
ここのところ杉下の男性に対する距離感に関してつらつら考えてました。 今日先の投稿『安藤、車で迎えに行って街中での待ち合わせって…』に匿名さんより頂いたコメントのレスが、丁度そのネタにドンピシャなもんで、先にそちらに答えてしまったんですが、改めて本稿で披露しようと思います。 

杉下って、パーソナルスペース論でいうところの『近接距離』に自分が入っていく事には頓着が無いんですが、相手から入って来られると、困惑する、という非常に男としては困った?特徴が有るんですよね。 
『近接距離』というのは、簡単に言えば恋人同士の距離です。 これに対して『個体距離』というのは、友達の距離ですね。 安藤に対する杉下の反応を思い返していて気づきました。安藤が『個体距離』に居るのは全く問題無いんですけど、『近接距離』の領域になると自分が行動する時と相手が行動する時で反応が違うんです。 

自分が行動するケース例は、ダイビングスクールでのペア編成時とゴンドラ。この時は実に素直にスッと入るんですよ、『近接距離』に。沖縄での泥酔安藤の介抱?もこっちでいいでしょう。
ですが、逆に相手が入ってくるというケース例は沖縄でのキス、初詣の手繋ぎです。この時は明らかに戸惑ってるんですよね。もしかしたら安藤帰国後の抱擁もこちらとすべきかも知れません。

 一方成瀬に対しては、自分が行動するケース例は、早朝デートの際の成瀬への頭垂れとさざなみ手繋ぎ、パトカー内の『成瀬くんなら…』。これは安藤と同じ反応です。
相手が入ってくるケース例は、お城放火未遂時の成瀬の制止、スカイローズガーデン手繋ぎ、Notre抱擁。これは安藤に対する反応と異なり、実に成瀬に対して素直なんですね。 

この辺りが杉下の二人に対する心理の差の映像表現なんですかね。 

西崎の背中に負ぶわれるのは?泥酔の上での事なので、評価が難しい。でも状況としては西崎側から『近接距離』に入った例とした方がいいのかも知れません。

2015年11月14日土曜日

何で安藤はクリスマスイブに西崎と会ってるの?

時折りやる、アンタッチャブルネタの投下です。
以下、その時の西崎目線で。

『安藤くん、君は何でクリスマスイブのこの瞬間に俺となんか会ってんだ?
 確かに君を呼び出したのは俺だが、君にはもっと大事な存在があったろう。何故杉下と過ごす事をしない?
 さしずめ杉下から拒絶されたってところだろうが、それにしたって一度返された指輪を強引に杉下に押し付ける事の出来る君が、何故こんな大事な日に何にも予定なく、俺の急な呼び出しにのこのこ串若丸まで出張って来れるのかが俺にはさっぱり分からん。親父に“世話になった人に恩を返せ”と言われて、君を呼び出してみたが、やっぱり君は俺から見るとそういうところがヘタレだ。まあ、俺には退屈しのぎにはなったがな。そんなだから杉下に相手にされず、成瀬くんに勝てないんだ。崩れそうな吊橋の問いに、“何だってする”と答えてしまう君には、それが限界なのかもしれんな』

アンタッチャブル、アンタッチャブル?

2015年10月13日火曜日

杉下の『究極の愛』が西崎に働いた経過 その3

…続き
このような形で、システムの要素のうち(制御因子)と本来(出力)である条件が先に揃ってしまった。元々杉下は西崎に対して心理的シンパシーを感じており、且つ串若丸での西崎の話から更なる心理的接近を強いられた。そのような心理状態でシステムの(出力)と(制御因子)が条件を成立させ、杉下の『究極の愛』の精神保護機構が逆回転を起こし、西崎に対する感情の盛り上がりが発生した、と理解しています。

周囲の条件が揃う事で気持ちが盛り上がる、という心理は十分ありうる事です。
特に若い頃には自分の周囲が特定の誰かとの関係を取りざたするだけで、その相手の事を意識する、という心理はいくらでもあります。

杉下の場合、かなり複雑な心理を抱えていますので、上記のような単純な条件ではありませんが、状況さえそろえば同様の現象は起こりえますし、まさにこの時、それが起きた。
そう判断しています。

参照
ゴンドラで杉下が解放されたもの
西崎の「罪って、どんな罪だ」に対する杉下の戸惑いの表情
杉下の『究極の愛』の構造

2015年10月12日月曜日

杉下の『究極の愛』が西崎に働いた経過 その2

…続き
この段階で、入力側の“成瀬”はゴンドラ以降の心理変化で外れています。

そして成瀬の作戦参加表明によりシステムの(制御因子)と(出力)が条件として揃ってしまった。
まづ最初の条件が、串若丸で泥酔した杉下が西崎に負ぶわれて帰った事。このとき杉下は西崎の背中に頭を垂れました。杉下にとって男の背中に頭を垂れる行為は特別な意味があります。成瀬との早朝デートで成瀬への感情を自覚した際、成瀬の背中に頭を垂れました。どちらかというと不可抗力と思えますが、これが彼女の心に残ります。

二つ目の条件が、西崎の不倫及び奈央子を助けたい、という気持ちを知ってしまった事。
杉下にとって夫婦関係にある男女間に恋愛感情を持って割り込む事は罪です。つまり西崎が罪を犯そうとしている事を知ってしまった。そして作戦が具現化する事でそれが具体的罪、及びそれへの協力が『罪の引き受け』と杉下の中で位置づけられたのです。

三つ目の条件が成瀬の作戦参加です。
トラウマが外れた杉下は成瀬と再び関係を再開させたい、と願っていました。成瀬との関係の再開=西崎からの離脱=西崎から身を引く、と杉下の中で位置づけられました。

つづく…

2015年10月11日日曜日

杉下の『究極の愛』が西崎に働いた経過

杉下の『究極の愛』という名の精神保護機構が、なぜ西崎を対象に働いたのか、そのプロセスを検討します。

安藤に乗せてもらったゴンドラにより杉下の心理変化が発生します。その内の一つが、この『究極の愛』という精神保護機構が働く対象から成瀬が外れたんです。これには杉下自身が暫く気付いていません。成瀬の作戦参加を知らせるメールで、漸く『逢ってはいけない』という心理が働かない事に気付きました。
そして、この時から杉下の『究極の愛』の精神保護機構が西崎を対象に働き出した、と見ています。

なぜ『究極の愛』が西崎を対象に動きだしたのか、というとシステムの環境がそろってしまったのです。
杉下の『究極の愛』のシステム構造は下記の通りです。

(入力)成瀬が好きで堪らない
(制御因子)誰にも知られず相手の罪を引き受ける
(出力)黙って身を引く

つづく…

2015年8月13日木曜日

西崎が出所後真っ先に成瀬に連絡した理由

西崎は出所後、真っ先に成瀬の携帯に電話をしています。
安藤でも無く、杉下でも無く。
西崎はなぜ事件の関係者の中、自分と一番関係性の薄い成瀬に電話したのか?その会話の内容は何だったのでしょう。

まず西崎の服役期間中、4人の接触関係で一番密であったのが実は成瀬と西崎との間です。成瀬は府中に何度も差し入れをしており、杉下が知らない成瀬の変更後の携帯番号までは知っていました。西崎の服役期間中、相応の情報交換がされている。

この情報交換で西崎は杉下を託した成瀬が、杉下との関係を一切断っている、という事も知っていた筈です。

西崎の関心は杉下です。杉下の自分への感情の可能性についてさえ理解していた可能性がある。そういった杉下に対する申し訳ない気持ちで一杯だった。

西崎は杉下の連絡先を知らない。だから直ぐ西崎は成瀬に連絡をし、やはり成瀬が杉下との接触を絶ち続けている事を確認した。
そして杉下の様子を興信所を使って調べた。

これが西崎が成瀬に真っ先に接触した理由です。

なぜ安藤でないのか?と思われる方もいるでしょうが、安藤は西崎と杉下から嫌われていた。だから接触したくなかったんです。

参照
事件後の四人の接触関係の整理
西崎は成瀬と杉下のその後を知っていた
西崎はひょっとしたら自分に対する杉下の気持ちに気づいていた?
安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由

2015年8月11日火曜日

何故杉下は「西崎が野口に殴られ、警察沙汰にする」方法を選択したのか? その2

前項からの続き…

『DVバラし』は野口は激昂というより狼狽するでしょう。
彼の歪みは、自身の不安が暴力という形で奈央子に向いてしまう事であり、且つそれを制御出来ない事だという事を自ら自覚している。そんな自分を他者に知られる事は恐怖であり、隠したい事ではあるけれども、それを知った人間が既に目の前に存在する、となった場合に、果たしてその人間に対して暴力が向くか?と考えると、それでもその人物に対してそれを隠そうとするか、『どうすればいい?』とむしろ救いを求めるのではないかと思います。

そうであれば、いずれも杉下への暴力とはならなかった、と想像されます。

その上で、なぜ杉下が、一度西崎が口にした『西崎が殴られて警察沙汰にする』案を取ったか?です。

これは、はっきりと言ってしまうと『それ以外に思い浮かばなかった』からです。

人間、切羽詰ると思考の幅というものが凄く狭められる、という特徴があります。一歩引いて考えれば、直ぐ傍にあるちょっとした事に気付くのに、その瞬間に落ち込むとどんな人間でもそうなります。
あの局面では杉下は切羽詰まっていました。その状況下で局面を打開する方策を考えても、新しいアイデアなど出てこない。出てきたのは既に一度頭にインプットされていた、『西崎が野口に殴られて、警察沙汰にする』というアイデアのみ。だから杉下はこれに飛びついた。そのために野口に計画をバラす、という行動に出たんです。

この心理は、逆に言えばこうとも言える。
もし、作戦検討段階で、『西崎が野口に殴られて、警察沙汰にする』というアイデアが出ていなければ、杉下には何もアイデアは浮かばず、野口に懇願し続けたであろう。もしそうであれば、野口側がその異常さに気付き、杉下をとりなしたと想像されます。そうであれば事件は発生しなかった、という事です。

参照
みんな『安藤の僻地行き』の意味を取り違えている

2015年8月10日月曜日

何故杉下は「西崎が野口に殴られ、警察沙汰にする」方法を選択したのか?

今日はnaoさんより頂いた疑問について考えます。
naoさんありがとう!

杉下は、安藤の僻地行き阻止行動として、野口を挑発しました。
その方法は奈央子を愛する西崎が奈央子を救出するべく、彼女を迎えに来た、と野口にバラし、野口を挑発。野口に西崎と揉めさせ、警察沙汰とする、というアイデアです。なぜ杉下はこのアイデアを採用してしまったのか?

これは与件として考えた事がありませんでした。

naoさんの指摘です(原文まま)

野口さんを追い詰め、激高させるためには、「奈央子さんをDVしていますよね。ばらしてもいいんですか?」でも「私が野口さんのブレーンをしていたからこそ、安藤に勝ち続けられたんですよね。安藤、気付いていますよ」でも有効だったと思います。
理性を失った野口さんは、恐らく希美ちゃんに危害を加えるか、取引を提示したことでしょう。
「自分が犠牲になって警察沙汰にし、それを誰にも言わずにいる」としたら、それこそ希美ちゃんらしいと思うのですがいかがでしょうか?

まずはnaoさんのお説の有効性を検討してみます。

『将棋のブレーン』については、恐らくこう進展した筈です。
安藤が杉下がブレーンをしていたのを既に知っている、とバラして時、野口は安藤に対する上司としての対面から動揺はするでしょうが、こう応えたと想像されます。

野口『それでも賭けを受けたのは安藤君だよ。彼は負けず嫌いだがこの勝負には必ずしも勝たねばならないとは考えていない。彼はこのプロジェクトの参加を自身のキャリアにおけるチャンスと取っているし、赴任が決まれば君を一緒に連れて行く積りだ』
杉下『どういう意味ですか?』
野口『つまり彼は仕事上のチャンスと人生の伴侶を同時に得ようとしている、と言う事さ』

と進展して、野口が激昂する展開にはなりません。
此処で大事なのは、野口も安藤も『僻地行き』を左遷と思っていない、抜擢人事だという事です。

続く…

2015年7月21日火曜日

作戦の失敗について杉下の怒りが西崎へ向いていない事


これはネタ募集!でいただいた匿名様からのメッセージに対する回答です。
掲載した場所が期間限定の場所なので、本編へ移す事にしました。同じく疑問を持たれる方が後からでも読めるよう、場所を移します。

Q&A形式で記載します。原文そのままです。
一応、末尾にここでの議論のベースになる参照先も載せておきます。

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Q.
motoさまは、チェーンの外鍵をかけ事件の凄惨性を導いた安藤に対する希美ちゃんの怒り・嫌悪感を指摘していらっしゃいますね。私も、そのことに納得しています。
ただ、私の感覚からすると、希美ちゃんが安藤以上に怒りや嫌悪感を覚えるはずなのは西崎さんのような気がするのです。
N作戦2の話し合いの時に成瀬くんが言ったように、また、奈央子が西崎さんに「助けて」と電話してきた後 希美ちゃん自身が提案したように、これは「警察に相談すべき」問題だったのです。それなのに西崎さんは、「自分が助ける」と固執した。そのうえ、花を買うのに手間取り大幅な遅刻をするという失態を犯し、希美ちゃんを追い詰めてしまった。更に、安藤への余計な挑発。
つまり、N作戦2の失敗の原因は西崎さんにあり、西崎さんの誤った判断さえなければ、希美ちゃんは計画をばらすことも、事件で深い罪の意識を背負うこともなかったと思うのです。希美ちゃんのN=西崎さんだったから、成瀬くんを失うことになっても、西崎さんへの怒りや嫌悪は湧いてこなかったのでしょうか?私には、西崎さんに会わなければよかったと思ったことは一度もないという希美ちゃんの気持ちが分かりません。
motoさまは、どう思われますか?
よろしかったら、お考えをお聞かせください。

A.
杉下が怒り、嫌悪を向ける先がなぜ西崎でないのか?
これについては、ここでお答えします。安藤の行為と西崎の行為の性質が異なるからです。
ご指摘の西崎の部分は失敗、ミスです。
ですが安藤の外鍵を掛ける行為は、その人間性に疑問を抱かざるを得ない行為です。まず動機が安藤の成瀬への嫉妬(事件時、杉下はこれ以上認識できていません)という自己本位なものである上、その方法が密室を作り出すという危険極まりない行為です。

例えば、
待ち合わせをした友人が道を間違えて約束の時間に遅れて、予定していた電車に遅れた場合。

途中で立ち寄ったトイレで友人にいたずらで外から閂を掛けられ、なんとか脱出して電車に間に合った場合。

匿名さんはどちらの友人に怒りを覚えますか?
これは、こういったレベルの問題なのです。結果に対する影響度だけで人の感情は測れません。
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参照先
N作戦2における杉下の魂胆
安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由

2015年7月18日土曜日

杉下のN 再度の整理


自分の備忘録であれば、このまま放置でもいいかな?と思ったのですが、ここを読んでいただいている方がいらっしゃる事が判った以上、改めてスカイローズガーデンにおける杉下のNについて、ちゃんと整理してまとめておくべきだろう、と考えました。

ただ、単に現在の到達点だけを記したのでは面白みに掛けるので、認識の経過も合わせて書こうと思います。

第一段階
杉下のN=成瀬
これはオフィシャルサイトが2月末で閉まった段階での結論です。
この当時の私の主たる関心は杉下の魂の解放プロセスでした。それを読み解くのに、どうしても解消しなければならなかった障害が、ラストシーンとスカイローズガーデンでは杉下は安藤を護った、という一般的な認識との矛盾でした。
ラストシーンは与件ですから、どうしてもスカイローズガーデン側を崩さないといけない。そうやってもがいていたら、安藤の外鍵の隠蔽が4人による暗黙の取引である、というトリック破りでクリアできた。そこでこの段階では杉下のN=成瀬と結論付けました。

第二段階
杉下のN=西崎
第一段階の後、残りの問題をつらつら考えていたら、どうしても解けない問題にぶち当たったんです。成瀬が10年間杉下と接触を断ち続けた問題です。
『偶然』の偽証を通すために一定期間成瀬が杉下との接触を断つ必要性は認識出来たのですが、それが10年間継続する必然性が見出せなかった。
そうするとこれは西崎絡みだと考えた時、杉下が偽証した理由が必ずしも成瀬のさざなみ蒸し返し阻止とは言い切れない。一番大事な人が傷つかない方法=西崎の奈央子への気持ちを護る、という行動を杉下がとる可能性を排除出来ない。
杉下のN=西崎として考えると、成瀬が接触を絶った十年にも必然性が設定出来そうであり、かつ杉下の『究極の愛』の〝相手にも知られず身を引く〟がまさにミステリー的にマッチする、という事に気付いたんです。それが3月16日でした。
このアイデアに気付いて、直ぐ立ち上げたのがこのブログです。このブログは、杉下のN=西崎を証明する目的で立ち上げたんです。
このアイデアは非常に強力でした。杉下のN=成瀬では、見えていなかった領域にまで視線が及び、物語の視界がそれまでの何倍にも拡がりました。杉下の『究極の愛』の本当の姿や、杉下の作戦に込めた魂胆など、ほとんどの問題はこれで方がついた、障害はなさそうだ、というところまで行きましたが、最後の最後で越えられない壁があったんです。それは、『杉下が西崎の偽証の要求を受け入れ無かった』という、初めから分かっていた事。
西崎であっても成瀬であっても、偽証内容に差はない。ですが西崎の要求にはノーであるのに成瀬の指示にはイエス。これは成瀬のためであれば偽証を受け入れる事が出来る、という事なんです。こうして杉下のN=西崎もすんでのところで頓挫しました。

第三段階 現在の認識
これは第一段階と第二段階の途中で得られた認識のハイブリッドとなります。ですが恐らく最終段階だと思います。これまでの謎解きの全ての障害を乗り越える事ができる唯一の論理です。

作戦計画段階から事件発生まで N=西崎
西崎の奈央子救出(=人妻略奪という罪)に協力(=罪の共有)し、且つ自身の西崎に対する感情は、西崎が〝杉下の究極の愛の相手〟と思っている成瀬と自分の共同作業でカモフラージュ(相手にも知られず)した上で、作戦終了後には本気で成瀬と関係を再開させる(=西崎から黙って身を引く)

事件発生後 N=成瀬
成瀬のさざなみ放火事件の蒸し返しを阻止し、成瀬を護る意図で偽証。

事件の前後で、杉下のNは西崎から成瀬に変わっています。これは人によってはご都合主義的に思われるかもしれませんが、安藤の外鍵の隠蔽と同じく、何から何をまもるのか?のうちの何から、という部分が事件の前後で変わってきますから、その護るべき対象も変化する事は不思議では有りません。


参照
困った
結局杉下は誰のために偽証したのか?
N作戦2への杉下の魂胆
杉下の『N』
安藤の外鍵を掛けた行為の隠蔽工作 4人の行動原理・利益
なぜ多くの人が杉下が守ろうとしたは安藤と取り違えたのか

2015年7月9日木曜日

安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由


安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由、それがようやく判りました。難しく考えすぎました。
そう、もっと単純なんです。そして答えはすでに作中でも描写されていましたし、自分自身でも投稿していました。

安藤は、嫌われたんです。杉下と西崎から。信頼を失ったんです。だから何も真相を教えてもらえないんです。

安藤が出所した西崎を訪ねたシーン。西崎の『君とは関わる気は無い』と言われています。
スナップのスタックとして描写された事件後に安藤が杉下を訪ねたシーン。杉下は安藤に会うのを拒絶しています。

このシーン、もっと素直に取ればいい。つまり説明不要の、二人の安藤に対する本心の表明なんです。

スカイローズガーデンにおいて、杉下及び西崎は成瀬も含めて計画段階から事件の処理全般で、『自分以外の誰かの利益』を実現するために行動した事を相互に理解している。
西崎にとっては奈央子、成瀬にとっては杉下、杉下にとっては計画段階では西崎であり、事件直前は安藤、事件後は成瀬です。

そういった事件全体を俯瞰した際、安藤の外鍵を掛ける行為だけは、どのように見ても『自分の利益=杉下の自分への気持ちを試す』を意図をした行動で、西崎と杉下には許容でき無い行動だった。だから西崎と杉下は安藤に対して不信と嫌悪を抱いた。それ故、安藤には何も真相を語らないのです。

これに気がついた時、なんと人間の思い込み、もしくは外部からの意図的な刷り込み効果というのが強力か、実感しました。
私は基本的にすべての描写に懐疑を持って謎解きをしているんですが、そんな私でも、この単純な、人としていたって当たり前の感情を把握しかねていたのですから。
オフィシャルサイトで、理由を教えてもらえないのは安藤が皆んなに大事にされていたから、という論が出てくるのも、如何に刷り込みの効果が効いているかの証左でしょう。

こう考えると、なぜ杉下と安藤の事件後の接触が粗であったのかがすんなりと理解出来ます。

参照
安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由をまだ見つけられない その二
杉下はなぜ事件後、安藤の訪問を拒絶したのか?
安藤と成瀬があったシーンの評価
なぜ多くの人が杉下が守ろうとしたは安藤と取り違えたのか

2015年7月7日火曜日

西崎のN=杉下だと、凄くドラマの設定として美しいのだが…



西崎のN=奈央子です。
ですが、もし西崎のN=杉下であるなら、凄くドラマの設定して美しい、と夢想してしまいます。

もし西崎のNが杉下なら、成瀬、西崎、安藤のNが全て杉下という事になり、なおかつ西崎が安藤は杉下を庇う意図から、自らの外鍵を掛ける行為ほか作戦の存在を自ら捜査機関には喋らない事を認識し得た場合、ドラマ冒頭で西崎が弁護愛に語ったとされる『全てはNのために。俺たちがやった事はそういう事だ』という文言が、一般的なドラマの作りとしては非常に美しいように見えるんですね。
全ての男性キャラが、たった一人のヒロインを皆んなして護る、というメローな構造です。
そうであれば、西崎のいう、〝俺たち〟の中には安藤も入ってきて、なんか丸く収まる的な。

ですが、今のところ西崎のN=奈央子をひっくり返す証拠、もしくは論理的整合性を持って成り立ちうる可能性がないんですよね。杉下の西崎に関する感情は何がしかの証拠と気づき、推論で論が成立するんですが。

本当に西崎のNが杉下なら、面白いな、と期待する面もありつつ、それだとドラマで一貫して貫かれていた、テーマがぶっ飛んでしまいそうで、やっぱりそれは無いんだろうな。

でも、公式サイトでも有った、〝西崎は全てのNを護るため自らの犯人になった〟的な論は、基本的にはタイトルによる原因と意図と効果・結果のすり替え誘導によるものと理解していますが、この『全てはNのために…』のくだりへの、ある種の期待から来ているのかもしれません。

参照
『すべてはNのために 俺たちがやった事は…』のNって誰?
『すべてはNのために 俺たちがやった事は…』の俺たちって誰?
安藤のNは杉下と言っていいのか? その二
ミステリーとしての仕掛け その一 タイトル

2015年6月27日土曜日

成瀬と西崎が顔を合わすシーンが欲しかった


四人の関係性の中で、現代編で顔を合わさなかったのが、唯一成瀬と西崎です。

個人的にはこの二人が顔を合わせるシーンが観たかった。
と、言うのもこの二人が杉下にとっての究極の愛の相手であり、スカイローズガーデンの事件を引き寄せた二人であったからです。さらには事件後の杉下の事を託し、託された関係でした。

先に整理した通り、西崎の服役期間中、四人の関係性で一番密であったのが成瀬と西崎です。西崎が成瀬という人物を見込んで杉下を託したにも関わらず、成瀬はその杉下の中に西崎を見て、身を引いた。西崎の『杉下を守ってやってくれ』と成瀬の『杉下を守る』意思が見事にすれ違ってしまった。そのすれ違いを正すべく、相互に杉下に関する応酬があった筈です。『俺に構わず、杉下を幸せにしてやってくれ』ー『いや、出来ない』

そのようなやりとりが交わされたであろう二人を、成瀬が杉下にプロポーズした後、成瀬が島へ出立する際にでも合わせるシーンがあったら、最高に緊張するシーンとなったのではないか?と妄想しています。
 ただ、この二人が交わすであろう会話はまさしくミステリーの根幹に触れる事になりますから、難しかったのかな?

参照
N作戦2における杉下の魂胆
事件後の四人の接触関係の整理
西崎は成瀬と杉下のその後を知っていた

2015年6月26日金曜日

西崎は成瀬と杉下のその後を知っていた


成瀬と西崎は、西崎の服役期間中、四人の中で一番密な関係でした。
その中で相応の情報の交換がなされた事が想像されます。
西崎は杉下さえ知らなかった変更後の成瀬の携帯番号さえ知っていました。

出所後、安藤にも話していましたが、服役期間中の西崎の心配は杉下でした。そして、その杉下を託した成瀬が面会に来てくれれば、話題は杉下が対象になる。その中で成瀬が杉下と接触を絶っている、というい事も知れた筈です。

二人の間に相応の応酬さえあった事が予想されます。
西崎とすれば、単に事件への関与から杉下を守るだけでなく、その後の事も含めて成瀬に杉下を託した。成瀬が杉下の究極の愛の相手である事を知っていて、杉下が作戦後成瀬との関係を再開させたがっていた事も理解できるからです。
それなのに成瀬は杉下と接触を絶っている。なぜだ、と成瀬に問い詰めている情景が浮かびます。

おそらくは西崎は杉下の究極の愛について成瀬に話したでしょうし、その対象は成瀬である事を話した筈です。偽証も成瀬のためとも語った。そして成瀬に促したでしょう。

一方で成瀬は自分の認識を語った筈です。杉下の中には西崎がいる。偽証をしたのも西崎のため。それを差し置いて杉下へ接触など出来ない、と。

こう考えてくると、成瀬が西崎の電話に『相変わらず回りくどい』といったのもわかる気がしました。
ドラマに描写されていない、服役中での二人のコミニケーションが、成瀬に西崎へそう言わせるだけの濃密なものであった、という示唆だったのかもしれません。


参照
事件後の四人の接触関係の整理
西崎はひょっとしたら自分に対する杉下の気持ちに気づいていた?
西崎の『杉下を守ってやってくれ』に対する成瀬の態度について

16/01/30 追記
ここは修正が必要ですね。
二人は府中ではあっていません。成瀬が服役中の西崎に面会できる人物としての要件を満たせていないからです。
ですので二人の情報交換は手紙になります。
西崎は成瀬に杉下の事を問い合わせたでしょうが、成瀬は杉下と接触していないと答えたか若しくは答えなかったと見ています。
そうでなければ、西崎が成瀬の前に安藤をテストする心理を説明できません。