2015年8月30日日曜日

『杉下のN=成瀬』説普及短期集中講座 その4

それでは具体的に見ていきましょう。

奈央子の自殺以降の経過を記します。
1.奈央子自殺
2.西崎の杉下に対する『罪の共有』の要求と杉下の拒否
3.成瀬入室
4.西崎、成瀬の共謀→杉下の偽証受け入れ
5.成瀬、警察へ通報
5.安藤入室
6.安藤の『おれのせいだ』
7.警察着
8.杉下の成瀬への外鍵隠蔽要求、安藤退出、成瀬、杉下の手繋ぎ

杉下のNを判断するには、偽証の構造と杉下が偽証を受け入れたタイミング、そしてその偽証を受け入れた杉下の動機を読み解く必要があります。

まず偽証の構造の分析から始めます。
・西崎単独犯
・西崎の単独犯とするには、作戦の存在を隠蔽する
・作戦の存在を隠蔽する目的で、三人の関係性は希薄であり、偶然現場に居合わせた事にする
・その偶然性を担保するには、外鍵の隠蔽が必要

上の三つ(西崎単独犯、作戦の隠蔽、偶然の主張)は、成瀬と西崎が合意し、杉下がそれを受け入れました。
最後の外鍵の隠蔽は3人の間での合意は無く、杉下が成瀬へ依頼しています。

実は偽証の構造のうち、核心は上の三つ(西崎単独犯、作戦の隠蔽、偶然の主張)であり、仮に安藤が外鍵を掛けていなくても、同じ事を主張したはずの事項なのです。
つまり、最後の外鍵の隠蔽は、安藤が外鍵を掛けた為に、偽証の核心部分を担保する必要から追加的に生じた偽証です。

それではなぜ安藤の外鍵の隠蔽が必要になったかと言えば、安藤が偽証の核心部分をひっくり返す事が可能な存在であるからなんです。

続く…

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