2015年6月22日月曜日

西崎の『杉下を守ってやってくれ』に対する成瀬の態度について


事件の際、成瀬が杉下へ『それでいいね』と偽証を指示し、それにより三人の間で事件の処理方針が合意された後のシーンです。

西崎が成瀬に杉下を託します。

『杉下を守ってやってくれ』

これに対して成瀬は決意を込めた表情で頷きます。

個人的にはとっても好きなシーンです。

ですが、その後成瀬は10年間杉下と接触を断ちます。そして杉下はその期間に病を患い手術をし、そして手術から3年経過した後再発、余命宣告を受けました。

これを持って、〝成瀬は何ら杉下を守っていない〟という意見が公式サイト1月19日及び20日の奈々美様の意見です。

奈々美様の意見の骨子は、スカイローズガーデンにおいては、西崎の刑が確定してしまえば、成瀬が杉下と接触する事に支障が無い筈であるのに、成瀬はなぜ杉下と接触を立ち続けたのか?という疑問です。杉下側の事情=さざなみが未解決とは様相が違う、というものです。

このご意見、至極まっとうだと思います。二人が〝事件後は〟接触する関係性になった、というのは十分通る。なのに成瀬はそれ以後も杉下と接触しようとしない=守るという意思が無い、と取られても不思議では無いのです。

そうすると、成瀬が西崎の刑の確定後も一貫して杉下と接触を立ち続けたのは、単に偽証の体裁を取り続ける為、という理由と別のところにある、と考えた方が合理的です。

では、その理由は何か?

それは西崎の存在です。
成瀬は杉下の心の中に西崎がいる事を作戦の参加時点で知っていた。そして杉下が偽証した理由も、西崎の為と理解していた。だから西崎が服役している間に自分が杉下の気持ちに干渉する事は一切しない、と事件の時決めたのです。つまり成瀬は黙っって身を引いた。それは杉下に対する愛ゆえに。これが西崎に対する頷きであり、手繋ぎで成瀬が杉下に伝えようとした意思です。

事件の際の杉下のNは本当は成瀬だったのですが。これが成瀬と杉下の最大のすれ違いでした。

参照
『成瀬が事件の時唯一認識出来なかった事』
『成瀬がN作戦2に協力する事にした理由』
『結局杉下は誰のために偽証したのか』





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