奈央子と出かけ、思わず杉下はドレッサーを見つめてしまいました。
この時なぜドレッサーを見つめたのかは、やはりゴンドラからの流れで理解しないといけないんだと思います。
ゴンドラで成瀬については一応の?気持ちのケリを付ける事にしたとしても、成瀬との誓約から派生した早苗に対する罪意識って、解消しないんですよね。罪の意識ってあくまで個別的で、個別に解消しないといけない。
そうするとゴンドラ以降も杉下の早苗に対する罪意識は厳然として残っていて、より優先度の高かった成瀬についてカタがついたので、彼女の意識の表層に浮上したという事なんでしょう。彼女は早苗の事が気掛かりだったんだと思います。
もし杉下の早苗に対する罪意識が単に逃避のみ(早苗訪問時)であったなら、杉下はドレッサーを見つめていない。直ぐ視線を逸らしその場を離脱したと思います。
そうで無い、という事は彼女の中に未だケリが付いていない早苗に対する罪意識に対峙しようという意志、もしくはその必要性を感じ、その早苗に対する罪意識の象徴たるドレッサーを見つめたのだと思います。
参照
ドレッサーは早苗に対する罪意識と一番辛かった時期を呼び出すシンボル
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