2015年11月20日金曜日

スカイローズガーデンに至る経過における杉下の罪意識 その二

…続き
安藤の僻地赴任を勘違いし、野口を挑発した
杉下が僻地赴任阻止に動いた源泉は『大人の身勝手さ、自分の手の届かない処で本人の努力に関係なく人の将来が閉ざされる事への抵抗(レジスタンス)と脱出(エクソダス)』。そしてそれが何に還元されるか?というと成瀬に還元される。『抵抗と脱出』という、ある種反社会的闘争のニュアンスを帯びるのは、自身のお城への放火未遂
さざなみ炎上における成瀬のアリバイ偽証、母親への大学進学宣言(母親の切り捨て)、父親への衆人監視下での土下座してでの進学資金借り入れ申入れなど。上記のプロセスは成瀬との関係性の中での出来事であるから杉下の安藤の僻地赴任阻止行動も成瀬の存在を抜きには語れない。

安藤に鍵を掛けさせた
安藤が鍵を掛けたのは、直接的にはプロポーズの機会を失った安藤が成瀬に怯えて自分と成瀬とどちらを選択するか杉下を試すため。でもそもそも安藤が惚れた杉下の特性である野望と独立性はそもそもの起源が成瀬。

成瀬を頼った
成瀬を頼れない、が杉下の最大のトラウマ。それでも彼が杉下にとっての救世主であり、唯一頼れる存在。本来現場に入れるべきでなかった成瀬を頼らざるをえなくなり彼に偽証を強いることになった。

偽証した
成瀬の指示ではありつつ、彼女が偽証を受け入れたのは、西崎単独犯としなければ自分と成瀬の関係が辿られ、さざなみにおける成瀬の関与を蒸し返されるため西崎を切った。

参照
杉下が希求していたもの
杉下の狡賢さについて
杉下の特徴と成瀬の関係性 その一〜ニ
杉下の『究極の愛』は『成瀬に対する罪』を杉下自身に対して隠蔽する心理システム
杉下の『究極の愛』の構造 その一〜ニ
杉下の『究極の愛』が西崎に働いた経過 その一〜三
スカイローズガーデンの事件を招き寄せてしまったもの
N作戦2における杉下の魂胆
安藤はなぜ外鍵を掛けたのか?
安藤の僻地赴任阻止行動の杉下の源泉 その二
杉下の『成瀬くん、ごめん』と『甘えられん』
成瀬、杉下が偽証を選んだ理由

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