2015年7月13日月曜日

杉下が安藤へエールを送る事が出来た心理変化


杉下は島へ帰る前に電話で安藤と会話します。

杉下 『思った通りに生きてる?』
安藤 『生きてる!完璧じゃ無いけど、悪く無い』
杉下 『よかった(涙)』

杉下は事件後、安藤に対して嫌悪と不信を抱いていました。
高野の動きを知るため、安藤と会っていた間も、その心理に変化は有りません。それは西崎との会話で明らかです。

その杉下が島へ帰る前、上記の会話を安藤と交わした。

すでにさざなみの件は決着し、高野の動向を安藤から得る必要は無い。それではなぜ必要の無い安藤との会話を持ったのか?

そこには杉下の心理変化があったと見るべきだと思います。
そのキーは母親との和解です。杉下は高松へ出かけ、危うい場面も有りましたがなんとか和解する事ができた。母親を許す事ができた。母親は杉下の強烈なトラウマを形成した重要な人物ですが、これを許す事ができた。
だから安藤も母親同様に許す事ができた。安藤を嫌悪の対象としてではなく、かつての親しい友人として再度受け取り直す事が出来た。だからこそ、自分にはもう追う事に意味を持ち得無い価値観に対するある種の郷愁を感じつつ、依然その中にある友人へエールを送る。そんな風にこのシーンは見えます。

参照
安藤が真相を誰からも教えてもらえない理由
杉下の『安藤には元気なとこだけ…』はどんな心理か
なぜ杉下は安藤と会ったのか

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