2015年10月27日火曜日

成瀬のおとしまえ その一

杉下、成瀬、安藤、西崎はスカイローズガーデンの事件についてそれぞれどうおとしまえをつける魂胆だったのでしょうか?

一番判りやすいのは西崎ですね。西崎は事件で自らのエゴで秘密を抱えこませた杉下を幸せにしてあげることが彼のおとしまえだった。
安藤も西崎の出所をまって帰国した、と杉下に伝えているので、それを意識していた。そして彼のおとしまえは、「真実を知りたい」という名目での 『三人に赦しを得る行脚』。
杉下は西崎を切り捨てた事に対する謝罪。先に西崎が現金書留を送りつけてきた事から自ら動いた結果とはなっていませんが、西崎の出所日を事前に把 握していましたから、何がしかの事を考えていたのは明らかです。

で、残るのが成瀬なんですね。
実は彼に関しては彼が事前におとしまえをつける意思があったか、直接は描写されていないんです。他の三人はそれに相当する描写があるのに。
成瀬が10年間接触を絶ったのは、事件における杉下のNを誤解したからです。本当は杉下のN=成瀬なのですが、彼は自分以外のだれかだと誤解し た。だから接触を絶った。もし杉下のN=自分と考えていたなら、西崎の刑が確定してしまえばこれほど長期に杉下と接触を立つ必然性がないからで す。さざなみと異なり既に犯人は特定されているわけですから。

続く…

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