その内容はさざなみの暴露です。プロポーズする意思は無かった。
もしプロポーズする意思が事前にあったなら彼は島へ帰る事を事前には決めていないと思います。
ただ西崎のいう『究極の愛』たる自分がもし杉下の西崎への思いの足枷となっているんだとしたら、それは解いてあげよう、それには彼女が勘違いしているさざなみの真相を伝えるのが一番、と成瀬は考えたのだと。
で、この論で反論があるのは、
1.事前に成瀬が連絡を取る意思があるなら、なぜ自ら携帯番号を変えたのか?
2.杉下も電話番号を変更していて、連絡先がわからないのに、どう連絡を成瀬は取るつもりだったのか?
この二点だと思います。
1.については、現在私は『怒りの決別説』を取っています。つまり杉下のN=安藤と誤解した成瀬は杉下に対して怒りを持って決別した、手繋ぎは怒りの決別宣言、という見方です。だから彼はもう杉下とは接触しない、したくも無い、という意思で自分の携帯を変更して恐らく勤め先も辞めた。
2.については成瀬は楽観していたと思います。高野が短い島への旅の間に杉下の母親の勤め先と住所を聞き出せていた訳で、ネイティブ島民である成瀬も同じ情報を掴むのは造作ない、と思われます。洋介側のツテもあるでしょうし。彼は島でそれをするつもりだったのが、高野から杉下の連絡先を聴いた事から手間が省けた訳ですね。
ここで『杉下も成瀬の連絡先を調べられるんじゃ?』という疑問が出るかもしれませんが、それは不可なんです。
杉下は曲がりなりにも家族が生存しており、どうやっても自分を隠蔽できませんが、成瀬は孤独です。母親は生きていますが成瀬は母親を許せていません。母親は父親の葬儀すら顔を出していないからです。ですから、成瀬は母親にさえ自分の連絡先を隠蔽したと思われます。あとは友人らにも自分を隠蔽すれば、成瀬側ではそれが可能なんですね。
参照
成瀬の『杉下のN=安藤誤解説』への転向 その1〜3
『成瀬の杉下への怒り決別説』採用による変更点概要
成瀬のおとしまえ その一〜三
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